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内容説明
ヤマト王権以来、歴代遷宮を行いながら、ほとんどの都が畿内に置かれた。世界遺産の古市古墳群・百舌烏古墳群をはじめ、日本最大規模の前方後円墳が集中して造られ、飛鳥寺・東大寺など多くの寺院が建立された仏教の中心地でもあった。製塩・玉作り・紡織ほか専業的拠点で営まれた手工業生産、律令制国家の情報伝達を担った駅伝制、平城京跡出土木簡が示す文字文化など、畿内の多彩な側面を発掘成果や文献史料を駆使して明らかにする。
【目次】
1章 王宮・都と京・畿内制 吉村武彦
2章 王権と手工業生産 中久保辰夫
3章 大和・河内の前方後円墳群 下垣仁志
4章 畿内の駅家と駅路 市大樹
5章 東大寺と国分寺 吉川真司
6章 文字文化の拡がり 寺崎保広
ESSAY 宮滝で笠金村の歌に思いを馳せる 上野 誠
◆シリーズ地域の古代日本 (全6巻)
東アジアと日本
陸奥と渡島
東国と信越
畿内と近国
出雲・吉備・伊予
筑紫と南島
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イツシノコヲリ(丹波國)
2
シリーズ最終巻らしく、京大・阪大で教鞭をとる教授など執筆陣は豪華な顔ぶれが並ぶ。あまり見なさそうな論考が並んでいて、どれも簡潔にまとめられていた。「畿内の駅家と駅路」(市大樹)は図が一つもなかったので読みにくかった。巻末に駅家が載っている地図はあるが。「東大寺と国分寺」(吉川真司)は、丸山西遺跡=金寿寺とするのは納得がいかないが、国ごとの寺の密度分布など最新の研究の成果も用いれられていたのは良かった。このシリーズ全体の話だが、東海・北陸の論考が殆どないようなものであり、この地域を扱う巻を作るべきだと思った2023/02/19
はら
1
畿内近国は話題がありすぎて、他の地域の巻に比べると一般的な話に終止せざるを得ない印象。そのなかで吉川氏の章は短くもダイナミックで畿内近国の仏都たる所以がわかりやすい。2023/02/12
ナオ
0
つい『古代の日本』『新版 古代の日本』と比べてしまう。2023/06/05