内容説明
家を取るか、息子を取るか、徳川家康、究極の選択! 徳川家康と嫡男、悲劇のドラマ
織田信長が今川義元を討ち取った桶狭間の戦いの後、松平家康は今川家からの独立を目論む。今川方の人質となっていた妻の瀬名、嫡男竹千代を取り戻し、竹千代と信長の娘五徳を結婚させて今川と決別した。
氏を徳川と変えた家康は、元服した嫡男信康を岡崎に残し遠江を攻略する。ところが武田晴信が遠江へと侵攻し、家康は一敗地に塗れる。危機に陥った家康だが、直後に晴信が病死して形勢が逆転、反攻に出て信康も初陣を飾る。織田徳川連合軍は設楽原で武田勝頼と決戦して大勝を収めた。
武田を倒し、徳川家の前途は洋々と思われたが……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitubatigril
8
今年は大河ドラマが家康が主人公なので家康関連の作品が多いのかな この作品も桶狭間をきっかけに独立を果した家康と独立なってこれからが大事なお家を継ぐ事と信じていた息子信康 親子の関係と妻の築山殿との関係を中心に書いてある。 別の作品でも読んでいたので状況はわかっていたけど新しい事実が分かってきているからなのか、築山殿と信康の処分の原因だとされる武田との密約ではなく一向宗との問題になっていたのでそういう説があるのかと思った。 2023/02/22
檸檬の木
8
下克上の戦国の乱世。家康は嫡男の竹千代を巡って、今川家と織田家の間で揺れ動く綱渡り状態であった。家康は幼い頃から人質として、大名の家を守り抜くために苦労を強いられた。それに比して、竹千代はそこまでの覚悟が無かった。松平家の存亡の為に、家康と竹千代では考え方の相違から、悲劇的な結末を迎える事になった。今放送されている大河ドラマとは解釈がかなり異なるが、本作品の方が現実味があると思われる。⭐︎42023/02/01
わたしは元気
4
読みました。2023/01/22
ちゃんどら
1
桶狭間から家康の嫡男、信康自害までを描く。上田秀人先生の作品には同じく『夢幻』がありますが、そちらに比べて本作は家康・信康の間は良好とは言えない描写。 信長に対する思いの差が親子でどんどん広がっていった事で最後の悲劇を生み出します。2023/02/21
ミルクココア
0
日本史音痴の私は信康の身に起きたことをほぼ知りませんでした。大河ドラマの築山殿と家康の関係が記憶に新しかったのですが、あれは美しすぎるだラマになっていたのだと改めて思いました。戦国時代は残酷なことがいっぱい。でも、食うか食われるかっていう時代、そうならざるを得なかったのでしょうね。2024/11/23