内容説明
広い東京を歩いて、辿り着いた良い居酒屋。
東京は実に広く、名店といわれる居酒屋も数多くある。
今日は、ぽつんと一つ赤提灯がともる町外れの居酒屋にしようか、地元に根付いた老舗の酒場にしようか…?
いずれにせよ、長くその町に在る、言わば町の顔とされる居酒屋は「良い居酒屋」だ。
もちろん、新しいがすでに老舗然と構える「良い居酒屋」もある。
全国の居酒屋を訪ね歩き、居酒屋を「文化」に押し上げた第一人者の太田和彦氏が、東京の居酒屋に練りに練って、絞って絞って選り抜いた「良い居酒屋」数十件!!
良い酒と良い肴で、じんわりと「良い居酒屋」にいる喜びを、この本で味わおう。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のぶ
64
太田和彦さんが東京の居酒屋に絞ってその魅力を紹介した一冊。太田さんはテレビで見てその造詣の深さはよく知っているが、本書でも出てくる居酒屋の数、ざっと100軒。その一軒ずつにおいて魅力を語っているが、観察眼の鋭さには舌を巻く。「主人のセンスが良い、地酒の揃えが充実している」等。よくこれだけの軒数を巡ったものだと改めて感心する。多すぎて飽きてくることも正直あった。太田さんには居酒屋に対しての哲学があり、それがぶれないのが本書にも出ていた。これらの店に行くことはないだろうが、居酒屋選びに大いに参考になった。2022/12/24
フク
17
#読了 デザイナー太田和彦の酒場探訪エッセイ。 数多の居酒屋が紹介されている中、行ったことのあるお店はわずか。 本書を片手に酒場に行くことでより楽しめたのでまたやりたい。2023/05/13
Kazuo Ebihara
1
本書は、晶文社『ひとりで、居酒屋の旅へ』を加筆修正し、未収録コラムを追加したもの。 お馴染みの居酒屋から、最近出来た酒場まで紹介。 終章では、なぎら健壱、安西水丸、佐藤卓との対談も収録。 太田さんの居酒屋本は、酒や肴の美味さを伝えるだけではない。 ご主人やおかみさんとの短い言葉のやりとりや、客同士の会話を描くことにより、 店の雰囲気、空気感が立ち上って来る。 ちなみに、本書に載っていた店で、私が行ったことがあったのは21軒。 2024/04/29
タイガーとらじろう
1
平凡な感想だが、「ああ行ってみたいな」と思わせる、想像をかきたてる筆致が良い。2023/12/04