内容説明
穂村弘が選ぶ何でもありの短歌ガチャ100。
現代短歌のフロントランナー穂村弘が腕によりをかけて選んだ、明治から現在までの短歌100首。うつくしい短歌、不思議な短歌、へんな短歌、おかしな短歌、不気味な短歌、かなしい短歌……。好きなところからひとつずつ取り出して、なんでもありのマジカルな短歌ワールドをとことん楽しもう。最初は意味のわからない短歌も、穂村弘の切れ味のいい鑑賞文を読めば納得できるはず。穂村弘は言う。「ガチャポンのハンドルをガチャガチャ回すと、カプセルに入った何かがポンと出てきます。ジャンルだけは決まってて、でも、その中の何が出るかはわからない。だから、わくわくして夢中になりました。」短歌の楽しさと多様性を、ミステリアスでファンタスティックなメリンダ・パイノのカラーイラスト25点と共に詰め込んだ、ホムラ印のガチャポン・マシーンがここに。
※この作品はカラーが含まれます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えんちゃん
76
明治から現代、有名歌人から一般人、御年配から小学生。古今東西・老若男女の短歌集。ほむほむセレクト100首。選ばれし短歌はどれもセンスの塊。視点が新鮮ですてきだ。そしてなんといっても、ほむほむの解説・解釈がとても面白い。もしもこんなふうに語り合えるひとがいたら。今宵は特別なひとときになるだろう。ほむほむのことを更に好きになってしまう1冊。2023/02/05
ひらちゃん
59
ガチャポン。何が出てくるかわからない楽しさにハマりました。「「天国に行くよ」と兄が猫に言う 無職は本当にだまってて」お兄ちゃん…。「(7×7+4÷2)÷3=17」そのまま読んでみたらちゃんと短歌だった。驚き!「歩道橋の上で西日を受けながら 自分yeah 自分yeah 自分yeah 自分yeah」ステージにいるみたいで楽しい。「家族の誰かが「自首 減刑」で検索していたパソコンまだ温かい」何をやったんだ、妙に気になる。「ただ一人の束縛を待つと書きしより雲の分布は日日に美し」束縛をそう使うのか。2023/01/25
nyaoko
55
短歌だけだと、正直、読みにくい。と言うか、わざわざ読まない。でも、解説があって、それが穂村さんなら読める。そもそも、私は短歌が詠めない。すらすらと31文字を連ねる感性が羨ましい。ある一首、『~無職は本当に黙ってて』あの最後が最高に好き。いいなぁ。仲良いんだな、この兄妹。こういう歌に出会えると気持ちがいい。2024/03/26
akihiko810/アカウント移行中
46
ほむほむ選の短歌と解説の詰め合わせ。印象度B+ 近現代短歌を、本からチョイス。「短歌下さい」のアマチュアの歌もあるようだ。 金子大二郎「前科八犯この赤い血が人助けするのだらうか輸血針刺す」このぶっ飛び具合が素晴らしい。短歌はどこまでも自由だ。短歌歌集はなかなか手に取りづらいのだが、こういうアンソロジー歌集は手に取りやすくて面白いから好き。2023/06/08
コーデ21
37
《現代短歌のフロントランナー穂村弘が選んだ明治から現在までの短歌100首》さてさて何が出てくるかな~?「くちづけをしてくるる者あらば待つ二宮冬鳥七十七歳」「はなこさんがみかんを三つ買いましたおつりはぜんぶ砂にうめます」「三越のライオン見つけられなくて悲しいだった悲しいだった」などなど、胸にズキュンと迫る短歌の数々! ページをめくるたびにワクワク~💛 暑~い夏には軽やかなリズムの短歌がピッタリかも?とーても楽しめました♪^^2023/08/19