内容説明
騎士には及ばず、魔道士とも認められないガラシェ家の養女セシリアは、それでも国で唯一の騎士の教育機関・鍛刃院(たんじんいん)で学び、王佐の騎士となることを目指していた。それは学院を卒業して幼馴染と婚約し、故郷から生涯出られなくなる、定められた未来への猶予を得るためだった。そんな折、王女が学院を訪れ儀典の衛士を選ぶことになり…。竜を御す王、竜を葬る騎士。ふたつの稀種が治める王国で、竜に魅せられた少女は歴史に隠された闇を知る。
目次
序 樹下の約束
第一幕 鍛刃院の日々
第二幕 金鎖の騎士
第三幕 聖王妃の愛娘
第四幕 竜を御す
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
35
感想は下巻にて。2022/12/07
よっち
33
竜を御す王、竜を葬る騎士。ふたつの稀種が治める王国。混成種ゆえに聖騎士には及ばず魔道士とも認められない竜に魅せられた少女セシリアが、それでも王佐の騎士を目指すファンタジー。学院を卒業すれば幼馴染アルヴィンと婚約し、故郷から生涯出られなくなる。そんな定められた未来への猶予を得るために、夢を諦めることをどこか認められずに抗うセシリアと、儀典衛士を選ぶために学院を訪れた王女マルギットとの運命的な邂逅。希望を見出したセシリアが直面する現実があって、そこからはまさに激動の展開でどうなるのか続きが気になる上巻でした。2022/11/18
tomtom
18
上下巻に別れていて、表紙の絵が二冊でひとつになっている。こういうの好きだな。設定に慣れるまでに時間がかかった。今の自分が何にも考えないでいるからか、王族たちの考えについていけない。アルヴィンの疑り深さが気になる。2023/09/30
ぐっち
17
2冊並べたときの表紙がかっこいい。最初、世界観設定がわかりづらかったけど、セシリアが王女の護衛騎士に選ばれてからがぜん面白くなる。幼馴染のイケメンより、求婚者の王子より、自分の力で未来を切り開きたい女子たちの戦い。続けて下巻へ。2022/12/31
アカツキ
11
竜と戦う騎士のギヨム種、魔道を使うスィレン種の二つの血統があり、その純度によって能力に優劣が出る世界。混血のセシリアは騎士に憧れていたが血統で落第。それなら王女に仕える王佐の騎士になると発奮、甲斐あって王女マルギットから指名を受けるが…。セシリアは努力家でまっすぐな性格のいい娘だけど、養子先に恵まれて甘やかされてきたせいか自分のことしか見えていないのが気になった。セシリアの婚約者アルヴィンの個性が行く先々に現れるストーカー気質というのは渾身のギャグと受け取っている。頻度ヤバい…。2023/06/14