偕成社文庫<br> テラビシアにかける橋

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偕成社文庫
テラビシアにかける橋

  • ISBN:9784036526406

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内容説明

バージニアの片田舎に育ったジェシーは絵を描くことに憧れていたが、周りはわかってくれない。そんなジェシーをすばらしい世界に連れて行ってくれたのは、となりに越してきた風変わりな少女レスリーだった。ふたりは、テラビシアと名づけた秘密の場所で友情をはぐくみ、ジェシーは新しい世界にふれる。しかし、突然の出来事がふたりをおそって………。アストリッド・リンドグレーン賞受賞作家キャサリン・パターソンの名作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

帽子を編みます

46
読み終わって、失ったものや過ぎた過去のあれこれを思い出しています。もう二度と会えない人たち、あの人たちと過ごした何気ない日々の思い出。ジェシーとレスリーの日々、田舎の少年、都会的な少女との出会い友情、二人だけの秘密の場所テラビシア、突然の別れ。淡々と進みます、でもそれだけではなく自分の経験を思い返して涙をこぼしています。死は悲しい、でも思い出たちが生きる喜びを与えてくれる、私は生きてもっとよく生きることを続けようと思います。『貸出し禁止の本をすくえ!』から出会いました、本との出会いに感謝です。2024/03/11

hirune

36
映画を観ていたから…悲劇が起こることを思って気が重くなったり、でも予め覚悟ができていたり。。でもやっぱり寂しい、痛ましい(T ^ T) レスリーは利発な子供だけれど、危機意識の低さという点で育ちにくい子だったのかも…。ジェシーが彼女をこの世に繋ぎとめる錨になれなかったのはとても悲しい、残念なことでした。2015/10/27

たまきら

26
「貸出禁止の本をすくえ!」でやはり知った本。1977年ニューベリー賞受賞作品。田舎の小さな世界しか知らなかった少年が、都会から引っ越してきた少女を通じてより広い視野や感受性を身に着けていく友情物語です。突然訪れる別れと、彼女の何かを受け継ぐ少年の姿が、胸に焼きつきました。作者自身の現実とのリンクを考えると、このタイトルにはとてもプライベートなものを感じます。2020/11/27

絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく 

17
『英米児童文学のベストセラー40』 https://bookmeter.com/books/189494 で紹介されていた本。4人姉妹にかもまれた唯一の男の子ジェシーは、田舎暮らしであきあきしていた。ある日隣に引っ越してきたバーク一家の娘レスリーと関わるようになる。田舎暮らしには目立つレスリーと、閉鎖的なことに違和感を感じているジェシーは、秘密を共有することで魅かれあう。森に二人だけの国を造り王と王妃になる二人。このまま二人は…が急激な展開になりのめり込みました。著者のパターソンの実体験に基づく展開だそう2021/05/21

みき

10
ChatGPTに勧められて。優秀が故に、田舎で浮いてしまう子どもの友情と喪失の話。無理解で無関心に見えた両親が、意外と愛情深かったり、豊かで知的な家庭が意外と他人行儀だったり、上辺と本質の違いが印象的だった。子どもは両親を批判から守っている、たとえ激しくぶたれても、という自意識が悲しい。もし友情が続いていたとしても、きっと2人は家庭環境の違いから遠からず離れ離れになっただろう。ただ、見た目がみすぼらしくとも、教師がDCに同行させたくなるジェフは、やがて頭角を表しそう。大人にとっても示唆にとむ児童書。2025/09/21

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