岩波ジュニア新書<br> 16テーマで知る 鎌倉武士の生活

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岩波ジュニア新書
16テーマで知る 鎌倉武士の生活

  • 著者名:西田友広
  • 価格 ¥968(本体¥880)
  • 岩波書店(2022/11発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784005009565

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内容説明

「鎌倉殿」の御家人はいったいどのような人々だったのでしょうか? どのような生活をしていたのでしょう.烏帽子をかぶるのが礼儀だったことや山盛りのご飯を食べていたこと,恩賞を求めて鎌倉に直訴した武士がいたことなど,食生活や服装,住居,社会的役割,武芸,恋愛事情……,様々な視点から鎌倉武士の姿を生き生きと描きます.

目次

まえがき
一 鎌倉武士とは
『男衾三郎絵詞』
「武蔵の大介」
吉見二郎と男衾三郎
御家人としての吉見二郎・男衾三郎
御家人とは
御家人はみんな平等
大規模な御家人と小規模な御家人
東国御家人と西国御家人
社会的な地位
二 鎌倉武士の誕生
武士の誕生
武士の成長
保元の乱・平治の乱
平氏政権
源頼朝の挙兵
反乱軍から政府軍へ
守護・地頭の成立
治安維持の担い手としての鎌倉幕府
三 鎌倉武士の住居
漆間時国の館
筑前国の武士の館
文書から見る武士の館
発掘から見る武士の館
鎌倉の武士の館
小規模な寝殿造
武士の館の住み心地
四 鎌倉武士の食生活
宴会の情景から
宴会のマナー
普段の食事
さまざまな食材
肉も食べる
犬も食べる?
料理の風景
飲み物
五 鎌倉武士の服装
直垂
水干
布衣(狩衣)
束帯
烏帽子と冠
下着
履物
行騰
服装の心得
六 鎌倉武士の武装
竹崎季長の武装
『平家物語』に見える武装の描写
大鎧
腹巻
胴丸
鎧の作製
弓矢と箙
太刀と腰刀
長刀
小さかった馬

七 鎌倉武士の合戦
合戦の心構え
合戦の様相
城郭をめぐる攻防
戦功の認定
八 鎌倉武士の武芸
騎馬での弓射
笠懸・流鏑馬・犬追物
弓場と狩場
弓射の心構え
相撲
二つの武芸
九 鎌倉武士の人生
北条重時の家訓に見る人生
大人への階段
佐々木信綱の生涯
恋と結婚
強い親権
十 鎌倉武士の教養
武士と文士
文士の「恥辱」
文武兼備の士
「文を好むを事となし、武家の政道を扶くべし」
将軍側近に必要な技能
鎌倉武士と和歌
鎌倉武士と書道
十一 鎌倉武士の娯楽
狩猟・漁
武芸
酒宴
双六・囲碁・将棋
博奕
『平家物語』
十二 暴力と信仰
残酷な支配者
「撫民」の思想
現世安穏・後生善処
来世への願いと殺生
先祖の供養
十三 鎌倉殿への奉公
さまざまな奉公
合戦への参加
京都大番役
鎌倉番役
犯罪者の召し捕り
篝屋役
大道警固と海上警固番役
そのほかの治安維持関連業務
関東御公事
内裏・寺社などの造営
儀式などへの参加
十四 守護と地頭
『御成敗式目』と守護
守護の任命状況
『御成敗式目』と地頭
地頭の特質
文治勅許
地頭の仕事
地頭の収入
新補地頭
全国に展開する地頭職
十五 女性の地位
女性の地頭
御家人の妻と所領
御所の女房
女武者・女騎
女性地頭の行方
十六 鎌倉武士の行方
困窮する御家人
増える御家人の負担
増やせない御家人
鎌倉幕府の滅亡
鎌倉幕府滅亡後の鎌倉武士
おわりに
主要参考文献
あとがき
図版一覧

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

nnpusnsn1945

48
大河ドラマは見ていないが、鎌倉時代を舞台としたゲームのゴーストオブツシマをやったことがあるので、興味が湧き読んでみた。タイトル通り平易な語り口で鎌倉時代における武士の生活が伺える。食生活のなかに、犬を追物後に食した記述があるようだ。女性の武者、地頭も存在したようだ。2022/09/01

ホークス

30
2022年刊。参考になった。以下、地頭について私の理解。⚫︎土地には国司支配の公地と荘園領主(貴族や寺社等の権門)支配の荘園があった。現地を支配したのは、国司や荘園領主が任命した下織(げしき)→呼称は様々。出自は国府職員や権門の家来など⚫︎源頼朝は下織を御家人である地頭に置き換えた(下織が地頭になる場合も)。平家戦、承久の乱の勝利で促進できた⚫︎地頭の地位は安定し、治安維持、徴税など役割が明確化⚫︎地頭への任命を「御家人への恩賞」とする事で幕府は全国を支配⚫︎地頭の収入は下織の委託料(税の一部、免田等)。2025/07/20

20
衣食住はじめ鎌倉武士の生活の解説本。衣は麻か絹かの二択。大河でも最初の頃から都から来たりくさんや頼朝は光沢ある絹を着てたけど、M子たちは麻だったもんなあ。男衾三郎絵詞、内容知ってたけど「馬場には生首をいつもあるように切って掛けとけ。門前を通る乞食や修行者は追物討にして射殺せ」インパクトやっぱつええわ。泰時くんが御成敗式目で「道歩ってる女をかどわかすの禁止ね」ってやったのは弟の朝時が実朝の妻の侍女を誘拐したやつを受けてなのかなあ、やっぱり。面白かった。2022/11/13

kuukazoo

17
そもそも武士って何だっけと思って読んでみた。健児制なんて忘れてる。この本では武士の中でも鎌倉殿に仕えた「御家人」の衣食住やお仕事、人生などについて解説。腋を縫わない服=闕腋(けってき)という語を初めて知った。奉公のお仕事多くて大変なのに貧乏なんて御家人の皆さん辛すぎ。浄土信仰が広まると暴力や殺生という生業と極楽往生との間で葛藤する武士もいたようで「草を刈ると虫が死ぬけど刈らないとぼうぼうになるしどうしたらいいですか」というラブリーなお悩みが残っている。コンパクトだけど面白い1冊だった。2023/01/09

さとうしん

17
住居や食事といった学校の資料集でよく取り上げられる話題から、あまり取り上げられなさそうな武士の書風、暴力と信仰、女性の土地相続の問題まで幅広く扱う。ただ、絵画の食器の形状や盛り付けられてる食材など細かな部分に着目して言及する割には、カラー図版がないこと、図版が小さいことが難点といえば難点。2022/09/15

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