内容説明
江戸川乱歩をはじめとする文学、怪奇、幻想をテーマとした音楽性で注目され続ける人気ロックバンド「人間椅子」。国内外から高い評価を受ける彼らの楽曲を題材に、大槻ケンヂら各ジャンルから集結したトガり切った執筆陣が小説を執筆! 土俗ホラー、ディストピアSF、異形の青春――音楽と文芸の融合が奏でる、暗く、熱く、激しいビートがあなたを包み込む。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
『よ♪』
51
うつし世はゆめ よるの夢こそまこと──言わずと知れた乱歩の言葉だ。現世は人に好く見せようと演じ着飾る虚構、夢の中こそが本当の自分を出すことが出来る世界。そんな意味が込められている。受ける印象は幻想的で美しいファンタジアだが、実のところ陰鬱で奇想天外な独創が乱歩の世界。本作はバンド『人間椅子』の楽曲をモチーフとしたアンソロジー。収録された五編も独創的で奇想天外。「地獄のアロハ」「なまはげ」「超自然現象」「遺言状放送」「暗い日曜日」タイトルからして摩訶不思議。だが、その奥底に見えたであろう。己が"真"が──。2022/11/08
いちろく
26
実は、江戸川乱歩の「人間椅子」をモチーフにした作品と勘違いして手にした作品。ロックバンドの方の「人間椅子」の曲をモチーフにした短編集。お気に入りは、以前筋肉少女帯のファンの知人が居たので懐かしくなった大槻ケンヂ氏の「地獄のアロハ」。実話なのか? 虚構なのか? 読み手側に判断を委ねるような独特な世界観が堪らなかった。同氏に関しては毎月某誌上でエッセイを見かけるので、文筆家のイメージです。ファンの人には「違う!」と言われそうですが。2023/01/10
くさてる
25
バンド「人間椅子」の楽曲をモチーフにした作品アンソロジー。これが玉揃いで面白く読めました。楽曲を知っているとさらに楽しめると思う。大槻ケンジ「地獄のアロハ」、お得意のエッセイで語り始め……と思いきやの展開がすごかった。伊藤潤「なまはげ」は純粋に怖い。空木春宵「超自然現象」これがいちばん面白かった。映像がくっきりと目に浮かぶ描写力。長嶋有「遺言状放送」青春物として良かった。和嶋慎治「暗い日曜日」奇想SFとして傑作。楽曲のほうも大好きな曲なので、あれがこうなるかと思うと興奮しました。良かったです。2025/12/19
タカギ
25
沙村広明の装画が気になった。『無限の住人』の作者だが、彼の『ブラッドハーレーの馬車』は私のトラウママンガのひとつ。猟奇好きなのよね。〈人間椅子小説集〉なので、江戸川乱歩トリビュートかと思ったら、バンド名でした。フロントマンの和嶋氏が乱歩好きのようなので、あながち間違いではないけど。5名の作家が人間椅子の楽曲を小説化したアンソロジー。うちひとりは和嶋氏本人。大槻ケンヂを久しぶりに読んだけど、一番好きだった。他は同じくらいかな。2023/04/07
れゆにさ
12
長年、彼らをよく聴くなんて言うと、へぇ知らないわマニアックなだね!と返されるのがテンプレでしたが、ここ数年は国内音楽に少し詳しい方には随分名前が知られてきた我らが人間椅子。5つの短編はどれも椅子愛に溢れてるんだなー。ファンには堪りませんわよ(笑)やっぱりオーケンやワジーの、その立場からの物語創作は垂涎モノだし、他の三つの世界観ももちろんいい!特に高校生の中2病っぷりは笑っちゃったわ。また、人間椅子がすきになりました!2023/02/05




