ザ・ナイン ナチスと闘った9人の女たち

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ザ・ナイン ナチスと闘った9人の女たち

  • ISBN:9784309228617

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内容説明

祖国フランスのために、愛する人のために、レジスタンス活動に身を投じ、収容所に送られた9人の女たち。その過酷な日々と壮絶な逃亡劇、そして仲間の絆を描き出す感動のノンフィクション!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

キムチ

63
おこがましくも「読了」というまでに7日間旅をした・・と言っても暖衣飽食の22C日本で。今でも各地で戦火とジェノサイド、汚い爆弾が使われている地球。100年も前の話ではない。9人の闘士らが生病死(老はなく)を共に歩いた旅は1945/4 ナチスの強制収容所からの移動中の脱走に端を発し、6日間の逃亡の後に前線突破 米兵に出合った時間迄の記録。筆舌に尽くしがたいとよく言われるが、真に。仏レジスタンス、各々の事情で身を投じた彼女達の一人エレーヌが筆者の大おば。殆どが優秀な学歴を持ち、今ならキャリアの女性。2022/10/27

たまきら

41
たまたまだが、切り裂きジャックの被害者5人のルポ「The FIVE」とナチスの暴力から逃げ切った9人のレジスタンス女性を追った「The NINE」を隣り合わせて本棚にたて、ほぼ同時期に読み始めた。殺された女性と生き残った女性。どちらも男による暴力にあった。それは同胞であっても変わらない。けれども生き残った女性たちは手を取り、協力し合い、進み続けた…。ちょっとした日常の描写やふとした心の動きの描写がとてもリアルで、時を超えた普遍のものを感じさせる。戦いは形を変えて続いている気がする…。2023/06/30

Cinejazz

37
ナチス・ドイツ占領下のフランスで、レジスタンス活動に身を投じていた<エレーヌ>は、フランス警察に逮捕され、ゲシュタポによる拷問の末、ドイツに移送された。ラーフェンスブルク強制収容所で囚われの身となっていた九人の女たちは、1945年4月15日、米軍前線基地を目指し、決死の脱走に踏み切る…。著者<グヴェン・ストラウス>は、自身の大叔母にあたる<エレーヌ>と行動を共にした八人の足跡を追った。 愛する夫や娘と引き裂かれ、収容所での虐待に耐え、戦後も残る心の傷に苦悶しながら、生きる希望を失わなかった九人の女性↓2025/11/27

つちのこ

36
戦争犯罪を隠ぺいするナチスが取ったやぶれかぶれの策ともいえる死の行進と、そこからの逃亡劇を詳細に記録しているドキュメンタリー。驚きなのは主人公の9人が、ナチスに対抗したヨーロッパ各国のレジスタンスの女性だということ。ホロコーストについては、被収容者のユダヤ人側、加害者のナチス側からの手記や証言は数多あるが、この設定は貴重ではないだろうか。解放後のパリでドイツ兵に加担したとして丸刈りにされた女性たちや、その子供たちの「ボッシュの子」についても触れており、これまで読んできた関係書が一本の線に繋がったと思う。2023/05/12

かもめ通信

27
第二次世界大戦中のフランスで、レジスタンス活動に身を投じた女性たち。密告、拷問、行方不明の夫、刑務所での出産……。愛する夫や生まれたばかりの娘、家族や恋人と引き裂かれた彼女たちだったが、収容所で虐待に耐え、つねに固い友情とユーモアをもち、支え合い励まし合い続けて、生きる希望を失わなかった9人。これは感動の物語だ。だが感動だけで終わらせず、読者の目を様々な「真実」に目を向けさせるべく、用意された枝葉が見事に息づいている優れたノンフィクションでもあった。2022/11/21

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