次の震災について本当のことを話してみよう。

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次の震災について本当のことを話してみよう。

  • 著者名:福和伸夫【著】
  • 価格 ¥1,650(本体¥1,500)
  • 時事通信社(2022/09発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 450pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784788715363

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内容説明

関東大震災の「火災」
阪神淡路大震災の「家屋倒壊」
東日本大震災の「津波」

これらをを同時に経験するかもしれない。


首都圏を襲う大地震も懸念される!

★日経新聞「春秋」で紹介!
★読売新聞に書評掲載
★「東洋経済オンライン」で紹介!
★2018年5月25日付 日刊工業新聞「話題の本」で紹介されました


【次の震災の光景】
街は津波に襲われたところと、火災で燃えているところと両方の惨状が広がる。あまりたくさんの家が壊れているので、避難所には入れない。人々はヨレヨレの格好で郊外に歩いていく。
行き倒れになっている人を助けることもできない。電気もガスも水道もすべてが途絶。…衛生状態も悪化の一途。街には強烈な腐臭が漂う。

【危うい大都会】
入り江を埋め立てた東京・日比谷、丸の内の地盤はズブズブ。関東大震災では丸の内のほとんどのビルが倒壊した。スイスの再保険会社が公表した自然災害危険度が高い都市ランキングで「東京・横浜」はワースト1。大阪・中之島は高波や津波の時どう対処するのか。名古屋駅前もズブズブ地盤! 林立する超高層ビルの安全性は十分には検証されていない。

【40年の空白】
戦後40年、高度成長期に大都市で大きな地震がなく、日本は経済成長を遂げた。この間、電気、燃料、水道、通信網が高度に発達し、それを基盤にした社会に日本人は生きている。次の巨大な地震はそれらをすべてストップさせて容易に回復できないという、過酷な事態をもたらす可能性がある。東海・東南海地震が起きたら、世界はその後に南海地震が続くと警戒し、日本は売り叩かれる。世界恐慌につながる。

【見たくないものを見る】
こうした事態は多くの人にとって「見たくないもの」。私たちは「誰かがうまくやってくれている」と、見たくないことに目をつぶり、人任せにして日々を過ごしている。「見たくないもの」をあえて見ることが最悪の事態を防ぐ。

【ホンネが問題を解決する】
企業の事業継続計画(BCP)は、本来「具合の悪いところを見つけて改善するためのもの」なのに、「社長や株主に報告するため」のきれいなものになっている。
組織の死命を制する防災は「ホンネ」で語らなければダメ。名古屋の大手企業70社と「ホンネの会」を始めた。「自分の組織の悪いところを正直に話すこと」「嘘をつかないこと」が入会資格。「実はうちも全然ダメ」などというやりとりが続き、それぞれが持ち帰り自社の防災対策に生かしている。ホンネがホンキの対策を生む!

【今すぐできること】
南海トラフ地震のような大規模災害では公的な支援は不足する。自助が基本。家の耐震化は見栄えさえ気にしなければ安くできる。進学、結婚で新しい土地に住む時は地盤と建物を選ぶ。そんなのは無理という人も、家具だけは止める。みんなが家具を止めれば、大震災の被害は圧倒的に減る。まずは自助の基本、耐震化と家具固定を率先する。今すぐできることはたくさんある!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

アキ

85
本書は2017年。名古屋大学の減災館にあいち・なごや強靭化共創センターをオープンした時期。著者は建築会社に勤務後、阪神・淡路大震災を経験して防災をテーマとした研究者となった。建築基準法の第一条に「最低の基準を定める」と謳っている通り、耐震性よりコスト重視で経済優先の方策を取ってきた。そして今、首都直下地震や南海トラフ地震、富士山の噴火などが予想されている。「文明が進めば進むほど、天然の暴威による災害がその劇烈の度を増すという事実がある」寺田寅彦の関東大震災後の言葉を教えとして、減災の行動をとるべきである。2024/11/27

きみたけ

65
著者は名古屋大学教授で減災連携研究センター長の福和伸夫先生。建築耐震工学・地震工学専門、地域防災に関わる教育にも携わる。想定される南海トラフ地震の概要説明から、地震を「我がこと感」としてとらえてもらうための工夫、名古屋の大手企業と立ち上げた「ホンネの会」での防災対策活動、一般家庭における効果的な防災対策紹介など、被害を最小限にとどめるための提言をまとめた一冊。プリンの上に刺したキノコの山とタケノコの里で揺れ方の違いを説明していて、思わず笑ってしまいました😄2025/04/20

百太

29
脅された。脅される。ここまで心配しなくてもいいじゃん、などと逃げを打ちたいが。 これは、一読する事をお勧めする本です。解りやすく興味もちやすい書き方している防災本です。 2019/02/24

yyrn

13
地震活動期に入ったと思われる日本は、これからの50年、100年を国として如何に生きつなぐか。東日本大震災の教訓が忘れられつつある現在、警鐘を鳴らしてくれる良書だと思う。ぜひ多くの人に読んでもらい、来るべき南海・東南海・東海地震や首都直下地震の壊滅的な災害に備えて、防災行動をひとつでも具体的にとってもらいたい。作者は家具の転倒防止を全世帯がするだけで(積み上げれば)計り知れない軽減効果があると言い、また学者肌の寺田虎彦よりも防災の実践者だった今村明恒を高く評価している。言い続けてくれるリーダーが必要だとも。2018/02/15

zel

11
なかなか厳しい。見たくないことだし、言い訳したくなる。けど、みんなが少しの努力で大きな力になるのではとも思わされる。自分にできることをきちんとすること!俯瞰することが大切かな2021/10/12

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