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内容説明
生きのびられたのは偶然(チャンス)だった。
ぼくと家族が生きのびたのは、まったくの偶然(チャンス)だった。
『よあけ』や『あめのひ』など、日本でもよく知られる絵本作家、ユリ・シュルヴィッツ。ユダヤ人である彼が第二次世界大戦にまきこまれたのは、まだ4歳の頃でした。ナチスドイツ軍の攻撃のあと、ポーランドを脱出し、家族とともに各地を転々とした日々の生々しい記憶を、豊富なイラストとともに描き出します。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
95
児童書。絵本『よあけ』『あめのひ』を描いた作家の幼少期の日記、戦争の記憶。ポーランドのワルシャワで生まれたウリは壁紙の花模様を見る様子から、父から「この子は絵描きになるぞ」と言われた。4歳の時第二次世界大戦がはじまりワルシャワはドイツから空爆される。ソ連に避難するも市民権がもらえずソ連のユーラ居留地に行く。7歳の時、南のカザフ共和国テュルキスタンへ行くが貧しくいつも空腹だった。3年後ポーランドへ一時帰国するもチェコへ移動、その後パリへ行く。14歳の時イスラエルへ移住した▽『おとうさんのちず』エピソードあり2022/11/21
がらくたどん
57
『よあけ』『ゆき』『たからもの』数々の心に残る絵本を生み出したユリ・シュルヴィッツ の少年の日々の記憶の断章。東欧からソヴィエトそして再び東欧を経てフランスへ。ポーランド系ユダヤ人の彼の少年期は常に追ってくる戦争との追いかけっこだった。表題の「チャンス」には「偶然」の意もあるという。彼を生かした「偶然」は代償のように各地を転々とする孤独で不安な暮らしをもたらした。いつも「よそ者」のさみしさ。病気や飢えや離別の不安。いくつもの世界を生み出せる「絵」という大切な友達に支えられて生きた少年の物語。部分ルビ・児童2026/08/10
天の川
53
絵本『よあけ』の静かな美しさに、作者の人生を知りたくなって。ポーランド生まれのユダヤ人…それだけで彼の過酷な人生が予測できる。両親の判断でソ連に逃れたものの、難民としてソ連各地を移動し、テュルキスタンへ。パンを買いに行ったお父さんが世界地図を買って帰った逸話がこの本の中にあり、以前読んだ『おとうさんのちず』も彼の本だったのだと気づいた。ゲットーも収容所も経験せずに済んだけれど、飢えと差別に常にさらされていた彼の支えはお話と絵を描くことだった。「文化」が生きる支えになることを改めて感じた。2026/08/08
鴨ミール
48
戦火をくぐり抜けて生きてきた人々の貴重な物語。作者とその父の書き残した原稿により、その人の体験した戦時下の生活を追体験することができる。本人も母親も、何度となく病魔に襲われるが、そこを生き残ったのは偶然なのか。私はユリ・シュルヴィッツのたからものと、おとうさんのちずは、読み聞かせに使ったことがあります。高学年には、ブックトークでこの本を紹介することができそうです。2023/03/10
chiaki
39
シュルヴィッツの幼い頃の記憶の断片を辿った自叙伝。第二次世界大戦下の過酷な日々を綴っているものの、時にユーモラスに描かれて重くなりすぎない。国を追われてたどり着いた、遠くソビエトのテュルキスタンでの飢えと寒さにまみれた暮らしが壮絶だった。『おとうさんのちず』のエピソードもあり。お父さんの行動は時に突拍子もないけど(エピソード多々あり!生命力は神!!)、あの地図がもたらしてくれた希望は計り知れない。平和への祈りをより強くする今、読めてよかったと思った。1日も早い普通の日々を!!!2023/01/13
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