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内容説明
天慶8年(884年)、唐の蘇州に人語を解する黒猫がいた。蘇州の猫の王で、目標は「一生ぐうたら生活をすること」。ある日、商人につかまって日本へはこばれ、光孝天皇の第七皇子・定省に飼われることになる。「猫なんて好きじゃない。父に言われたから仕方なく飼っているだけ」と口では言う定省と、なぜかたまに、自分が追い詰められている四面楚歌のシーンを夢に見る唐の黒猫の、奇妙な日々が始まる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶち
100
【にゃんこまつり2022】 宇多天皇の日本最古の飼い猫手記『寛平御記』のお話から創作された黒猫が語るファンタジーです。といっても歴史上の実存の人物が登場してくるし、歴史的事件がいくつも挿入されていて、歴史物語としても楽しめます。 貴族界と猫界の権力争い、縄張り争いをシンクロさせながら、生意気なオレサマ猫が平安京の街で繰り広げる活躍がすごく面白いです。"オレサマ"と威張って喋っていますが、嫌な虚勢を張らない黒猫が愛くるしくて、たちまち好きになっっちゃいました。宇多天皇の子供たちが活躍する続編希望です。2022/02/12
mocha
64
【にゃんこまつり2022】宇多天皇が猫について書いたのは知っていたけれど、こんな奇想天外なお話になるなんて!中華ファンタジーの渡辺仙州さんらしく三国志エピソードも織り込まれて面白かった。朝廷の権力争いと猫の縄張り争いが同列に語られるという風刺の効いた猫冒険譚。小学生にはちょっと読みづらいところもあるかな。2022/02/01
真理そら
61
宇多天皇は猫好きには忘れてはならない方だけど、ええ~っ猫好きじゃなかったの?と思ったりしながら読み始めた。「平安バージョン吾輩は猫である」だがこの猫の前世は実はすごい有名人なのだ。光孝天皇、基経、高子、淑子、道真等々実在の人物が登場して史実通りに話が進んでいるのに、猫の世界の権力闘争も絡まって楽しい物語だった。2020/03/01
しゅてふぁん
39
主役は皇子ではなく人間の言葉が話せる猫。一人と一匹で何かを解決するのではなく、猫たちの縄張り争いや普通の日常が猫視点で語られていきます。時代背景は光孝天皇の御代。皇子は後の宇多天皇。宮廷内は目まぐるしく動いていくけれど、あくまで猫視点で進行していくので比較的ほのぼのとしています。そういえば、宇多天皇は時平と道真と、この後ややこしくなるんだよね、、、2020/04/05
あや
36
大学生の頃から約20年間黒ねこ様と雉ねこ様の兄弟を飼っていたことがある。その時にねこ様の飼い方の本を大量に読んだ。その時日本最古のねこ様飼いの記録は宇多天皇が黒ねこ様を飼い愛でたという事を知った。本書は宇多天皇が皇子時代に天皇から唐から来たねこ様を賜りしぶしぶ飼い始める物語。ねこ様目線で宇多天皇の皇子時代の生活と平安京のねこ様たちの闘争が語られるティーンズ小説。定省(宇多天皇)の胸の上で丸くなったり乳粥を食べたり、ぐうたら暮らしたい願望をたびたび述べたり平安時代のねこ様生活波乱万丈だけれど楽しいです。2024/05/03
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