内容説明
地方の大衆食堂で働く厨師の千花は常連の貧乏皇族である玄覇から、ある仕事を持ち掛けられた。それは皇帝の“やとわれ寵姫”。何の因果か皇帝に即位することになった女嫌いの玄覇は、女除けに千花を寵姫と偽り後宮に置きたいという。王都に店を持つことが夢の千花は開店資金を報酬に期間限定で後宮に入るのだが、そこは権力と寵愛を求める女の欲望と嫉妬が渦巻いており……。「私は厨師。包丁一本あればどこででも生きていける、たとえ後宮でも」――一筋縄ではいかないトラブルも嫌がらせも美味しく調理! 敵の攻略も味方づくりも料理次第!! 果たして千花の運命は? ひと味違う、中華シンデレラストーリー!
目次
一章 すべては別れの約束から
二章 雇われ寵姫と後宮の皆さま
三章 やんごとなき方々の仁義なき争い
四章 以毒制毒
五章 それは奇跡か、インチキか
終章
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
あっか
48
新刊。面白かったー!表紙のイメージよりかなり『しっかりしてる』感があり、読み心地が良い。食べ物も美味しそうな感じが伝わってきます。陰謀渦巻く後宮には、千花のような明るくしっかりした主人公がよく似合う。もっと言い返せー!と応援したくなった。笑 しっかりやり返してスッキリ♪後宮ものには恋愛要素がなきゃ!と思ってたけど、この作品はなくても清々しい。…というか、これから何か変化が起こりそうな予感も楽しい。約束の期間までの続刊が読みたい!2022/12/07
坂城 弥生
35
料理も、後宮での覇権争いも見れて満足。2023/04/22
よっち
30
地方の大衆食堂で働き、父を亡くした厨師の千花が、常連の貧乏皇族で何の因果か皇帝に即位することになった女嫌いの玄覇から、女除け寵姫としての契約を持ちかけられる中華風ファンタジー。王都に店を持つことが夢で、その開店資金を報酬に貴妃として期間限定で後宮に入った千花。後宮は他の妃嬪たちの嫌がらせや毒殺疑惑などなかなか殺伐していて、玄覇とは現段階ではあまり恋愛っぽい雰囲気ではなかったですけど、その厨師としての知識や経験と持ち前のたくましさで逆境に真っ向から立ち向かい、見事跳ね返してみせたこれからの展開が楽しみです。2022/10/17
はなりん
14
ほんとうに雇われ寵姫まっしぐらで、2年後に手切れ金を貰う為に後宮で頑張る千花。今のところ恋愛に興味は無さそう、皇帝の方は少しはあるのかな?料理と言うより、蛇を捌いたりアヒルを捌いたり中々グロい。続きも出ているようなので、2年後に、後宮を出て店を持つのか、後宮に残ってほんとうの妃になるのか、結末は知りたい。2023/09/29
虚と紅羽
12
料理をもっとください。飯テロが読みたい。ならレーベルを変えろって話なんだがね。表紙とタイトルから来ると全然料理してねぇ、となる。ガッツリ陰謀ものだった。 作る料理、作る料理に毒が盛られてそれしか能がないのかと呆れるし、自分から食事を作る平民の貴妃なんて毒を盛って下さいと言ってるようなものだろうに。誰にも庇ってもらえないのに、料理はもう少し注意深く出来ないものか。 もっと玄覇さん視点が欲しいよ。2023/04/08




