内容説明
〈レデイ・アストロノート〉シリーズ最新刊 巨大隕石落下の影響で人類が宇宙進出を迫られ、月面基地が設立された世界。1963年、初の有人探査船が火星への旅路のなかばに到達したある日、カンザス宇宙港で打ち上げ直後の貨物ロケットが爆発する。宇宙開発に反対する過激派のテロ工作らしい。月面にも一味が侵入した形跡があるとわかり、極秘調査のため、宇宙飛行士で州知事夫人のニコールが月へ送りこまれることに……。主要SF三賞受賞『宇宙へ』シリーズ第3弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
28
「レディ・アストロノート」シリーズの長編3作目。『宇宙へ』『火星へ』と来て、3作目が『無情の月』とはどういうことだ?とページを開くと、前作でエルマ達が火星へ向かっている時、地球と月で起こった事件が描かれている、つまり本作はスピンオフ的な内容となっているのだ。主人公はこれまでも登場しているニコールで、エルマとは違う個性を発揮するのが魅力のひとつ。とはいえ、ニコールもエルマ同様既婚者で、夫との交流がじっくりと描かれ、(つづく)2023/03/20
わたなべよしお
19
ふ〜ん、火星ミッションの続きじゃないのですね。地球と月が舞台で、陰謀暴きというか、スパイ系? 主人公、やや鬱陶しいですが、かといって面白くないわけじゃない。どうなるんですかね。まぁ、下巻も読んでからですね。2022/09/23
本の蟲
10
1952年地球に激突した巨大隕石により、北米東海岸は壊滅。迫る気候変動に備え、急ピッチで宇宙開発が進められた歴史改変宇宙開発SF「レディーアストロノーツ」シリーズ。『宇宙へ』『火星へ』に次ぐ三作目。『火星へ』では出発した火星往還船が様々なトラブルに見舞われ、一時地球とも音信不通になっていたが、本作はそのB面にあたる地球圏サイド。レディーアストロノーツの一人であり、カンザス州知事の妻、前作、前々作にも登場したニコールが主人公。彼女が向かった月基地でも到着直後から事故、伝染病、破壊工作と危機的状況が続く(続2022/10/13
KUMYAM@ミステリーとSF推し
9
今回は宇宙開発よりも政治的思惑の絡み合ったメンドクサイあれこれがメインな感じ? ワタシ的には面白みを感じにくいけど、さて後半はどうなる?2022/11/22
スターライト
8
ヒューゴー・ネビュラ・ローカスの三賞を受賞した『宇宙へ』と同じ舞台を描いた作品。とはいえ今回のヒロインは、”レディ・アストロノート”のエルマではなく、そのメンバーの一人でカンザス州知事夫人のニコール。カンザス州は人類の宇宙進出の基地ともいえる宇宙港があり、その原因究明は何としても成し遂げなければならない。犯人は地球ファースト主義者でしかありえないが、その同調者が月面基地にも潜伏している可能性が出てきた。次々と襲いかかる災難を切り抜けるニコールは、その妨害をかいくぐって正体をつかめるか。以下、下巻へ。2022/09/24
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