内容説明
ついに待望の文庫版登場! 世界的ベストセラー『サピエンス全史』に続いて著者が放つ「衝撃の未来」。カズオ・イシグロ、ビル・ゲイツ、ダニエル・カーネマンが絶賛する面白さと深い考察。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やいっち
83
ユヴァル・ノア・ハラリ本人が末尾の謝辞で書いているが、ヴィパッサナー瞑想の技法を手ほどきしてくれた恩師サティア・ナラヤン・ゴエンカのお蔭だとか(他にも感謝しているが)。「私が現実をあるがままに見て取り、心とこの世界を前よりよく知るのに役立ってきた」と。集中力と心の平穏と洞察力。 2022/10/10
優希
56
人類はどこへ向かおうとしているのか。不死と幸福と神性を手にすることを目指し、世界を変えようとしているのかもしれません。ホモ・デウスからのアップグレードをしようとしていることに対して想像することができません。生物学や情報学等のテクノロジーが世界を変えるということでしょうか。結果として想像もできない格差が生まれるかもしれないと思うと恐怖を抱くばかりです。2023/12/15
樋口佳之
56
ざっくり言うと、力を得ることで神の地位を簒奪したサピエンスは、より力を持つものが出現した時、その地位を放棄するのかというお話だったと思います。契約の神の伝統を持つ世界の方は、人間至上主義も新たな神を生み出しただけという、そういう見方がクリアだなと。/ただ、著者の描くサピエンスって畢竟成人男性の事ではとも。ホモデウスは人間から生まれず、人間に育てられない。次世代を望まず、育てない。自らはけっして老いない。そんな状況になって初めて想像できるもので、昨今の技術と医療の変化などでは、まだまだまだでは。2023/10/04
inami
48
◉読書 ★3.5 読了するのに2週間という時間がかかった(さぼり半分 笑)。著者が比喩的に述べている言葉は明確なのだが、それを理解するのは少々難儀だ。興味を惹いたのは◉人間至上主義の三つの分派で生き残った自由主義、個人の自由な選択が人生に意味を与えてくれると信じているのは妄想にすぎない。◉20世紀の医学は、病人を治すことを目指していたが、21世紀の医学は、健康な人をアップグレードすることに狙いを定めつつある(平等主義の事業からエリート主義の事業へ)。 ⇒2023/04/25
フム
42
上巻より面白かった。「自動車が馬車にとって代わった時、私たちは馬をアップグレードしたりせず引退させた。ホモサピエンスについても同じことをする時が来ているかもしれない。」 18世紀、自由、平等、個人などに価値をおく人間至上主義は世界観を神中心から人間中心に変えた。人間は神から主役の座を奪ったのだ。そして、今度は人間が主役の座を奪われる番なのか。AIの急速な進歩のニュースはそのことを実感させる。科学技術の進化は世界を大きく変えていく、そのスピードにただ飲まれるだけではなく、未来を選んでいく必要がある。 2023/04/15
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