内容説明
横浜の大学生・安藤サトシは「腹ペコの人の心が読める」という特技を持ち、空腹な人を放っておけずついお節介を焼いてしまう。その日も余計な一言でフラれ、向かった中華街で、緑の肌をした老人が白い着物を来た美人・月楽に襲い掛かっているのに遭遇。助けようとするも老人に噛まれ、月楽に「ついて来なければキョンシーになって死ぬ」と桃源郷飯店へ連れていかれて――? 読めば中華が食べたくなる、グルメあやかしミステリー!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
陽ちゃん
6
神様や仙人が経営する桃源郷飯店が舞台。自らの「腹ペコの人の心が読める」特技を持て余していた大学生のサトシが、仙人の月楽たちの助言で特技を有効活用できるようになりますが、確かに腹ペコの人の心の声が全て聞こえてきたらたまんないだろうなぁ。竈の神様の火門さんや点心師の刑天が作る様々な中華料理がどれも美味しそうで…桃源郷飯店みたいなお店が近くにあったら、通うのに…残念。2022/11/17
たかみりん
1
主人公は人間だが空腹の人の心の声を聞く特異な能力があり、そのせいで過去に悲しい思いをして来たが、バイトを通じて様々な人やあやかしに出会うなかで、能力の制御もその心のありようも成長していく。 登場人物はみんなそれぞれ個性ありつつもその人なりの温かさを持っていて、ほっこり癒される優しい世界…。 食がテーマの作品だけあって、料理の描写も秀逸。読んでると本当にお腹が空いてくるような。 読んでるとほっと一息つけるような素敵な作品でした。 続編も楽しみにしてます!2022/09/15