創元SF文庫<br> 鳥の歌いまは絶え

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創元SF文庫
鳥の歌いまは絶え

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  • サイズ 文庫判/ページ数 388p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488783013
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

放射能汚染によって、生殖能力が極端に低くなった地球上の生物群は、緩やかな滅びへと向かっていた。その中で豊かな渓谷の一族が研究所を創り上げ、クローン繁殖の技術によって滅亡を回避しようと試みる。だが誕生したクローンたちは個々の自意識が薄く、今までの人類の文化と異なる無個性の王国を築き上げようとしていた……ティプトリー、ル=グィンに並び称されたSF作家を代表する傑作長編。ヒューゴー賞、ローカス賞受賞作。

内容説明

シェナンドアの谷に住む一族に生まれたデイヴィッドは、地球上のあらゆる生命が滅亡に向かっていることを知った。一族は資産と人員を谷の上流に集結させ研究所を造り、クローン技術によって人類を存続させようとする。デイヴィッドはクローンたちが従来の人類と異なる性質を持つことに懸念を抱くが…ヒューゴー賞、ローカス賞、ジュピター賞を受賞した美しくも哀切な未来叙事詩。

著者等紹介

ウィルヘルム,ケイト[ウィルヘルム,ケイト] [Wilhelm,Kate]
1928年オハイオ州トレド生まれ。アーシュラ・K・ル=グィンらとともに、60年代から70年代にかけてのアメリカSF界のフェミニズム運動の旗手として知られ、ヒューゴー、ネビュラ、ローカス各賞を受賞している。作家・批評家である夫のデーモン・ナイトとはクラリオン・ワークショップを運営し、若手SF作家の育成に尽力した。80年代からはサスペンスやミステリの創作を本格化させ、『炎の記憶』に始まる『チャーリー・ミクルジョン&コンスタンス・リードル』シリーズや、女性弁護士『Barbara Holloway』シリーズを精力的に執筆。2018年没

酒匂真理子[サコウマリコ]
1949年生まれ。71年、横浜市立大学文理学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

100
疫病、飢饉、放射能による環境汚染、そして原因不明の不妊。滅びに差し掛かった人類にとってクローン達は体の良い労働力、繋ぎでしかなかった。しかし、クローン達は同類同士によるテレパシーを持っていたのだ。人は孤独になれる時間があるからこそ、自分を見つめられる。でもテレパシーで繋がるクローン達は公共の利にならない自我を許さなかった。繁殖員、追放の儀式などの字面と実態が全体主義だった国を連想させて肌寒い。そして先人達が紡いだ恩恵を無条件に享受しつつも世代を指示通りしかやれないクローン達の姿に己を重ね、痛みを覚えた。2020/07/11

ヘラジカ

78
詩的なタイトルのSF小説は好みなことが多い。あまりサイエンス色が出すぎていない傾向にあるからかもしれない。この本も例に漏れず、ほとんど躓くところがなく素直に読める素敵な作品だった。第一部と第二部ではおぞましい展開に何度も遭遇し、地味な演出の割には下手なホラーよりもぞっとすると思っていたが、終盤に入るとそれも次第に悲壮感と切なさに変わっていった。デイヴィッドとシーリアの愛が遥かなる時を超えて煌めくラストは美しい。多様性の社会についても考えさせられる作品である。黙示文学の名作。2020/05/01

cinos

60
人類滅亡に対してクローンで存続を図ろうとするが、クローンたちは心が通じていて…。三部作からなり、全体と個の問題が描かれている。廃墟と化した都市と森や川の自然との対比も心に残ります。タイトルが最高です。2021/03/16

ざるこ

55
核実験による放射能汚染、環境破壊。異常気象に疫病。人間の体は徐々に蝕まれ女性は不妊となる。人類滅亡の危機を察知したサムナー一族。全てが廃墟と化した世界で一族のクローンを生み出していく。同じ考え、同じ感覚、同じ人間が何人も。想像すると気味が悪い。無個性集団の中で数人に芽生える自我。それが人間のあるべき姿だと認めることは王国にとって脅威でしかない。モリーやマークの苦悩を皆で分かち合えていれば結末は違っていただろうに。マークが渓谷に戻った時の情景はとても美しく、でも儚くて。タイトルの意味が腑に落ちた気がします。2020/06/01

Tαkαo Sαito

49
44年前のSF小説とは思えないくらいの完成度。中編の物語が3部構成になっているが、最後の、結末がとにかく美しくも儚さがあり感情を鷲掴みにされる。読むのに1週間もかかってしまったが素晴らしい作品。SFが苦手な人でも読めると思うのでチャレンジしてみてほしい。作中に、特に大きな見所の波が用意されているというわけではないが、だからこそ美しく素晴らしい作品に着地しているのだと思う。2020/06/27

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