内容説明
天下御免のニセ占い師、お江戸の悪を斬る!
本郷菊坂台にある占い処「瑠璃堂」。女主人・千鶴の占いは当たると評判で、少々高い見料だが、客は引きも切らない。ある日、正右衛門という男がやってきた。千鶴はその身なりや癖を子細に観察し、仕事や悩みを言い当てる。実は千鶴に占いの才はない。鋭い観察眼と卓抜した推理力、あとは口八丁で依頼人を丸め込んでいるのだ。相談は、家作を貸している男の行方が分からない、居所を占ってほしいというもの。怪しい借主に金儲けの気配を感じた千鶴は、瑠璃堂の調査役・権次郎と、執事役・梅治とともに調べに乗り出す。
数日後、蔵前の札差・佐倉屋喜兵衛がやってきた。蔵に何者かが侵入した様子だが、盗られたものはない、人ならぬものの仕業では、と悩んでいた。その頃、江戸に贋金が出回っているという噂が流れだす。千鶴が瑠璃堂の売上金を調べると、一枚、贋小判が見つかった。佐倉屋が支払ったものだ。本格的に調べようと動き出した矢先、佐倉屋の一番番頭が何者かに刺されて死亡、間を置かず喜兵衛までもが石段を転げ落ちて死んだ。
札差の事件と、江戸を揺るがす贋金造りの組織の繋がりとは? 一連の真相に迫る千鶴たちに、黒幕からの刺客が忍び寄る!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
60
まやかし占い師の色っぽい美女・千鶴、元役者の女には興味のないイケメン・梅治、元十手持ちの苦み走ったいい男・権次郎の三人が運営する「瑠璃堂」には謎が多い。梅治の思い人修蔵も今後このチームに加わるかどうかが気になるところ。楽しみなシリーズになりそうだ。2022/09/11
fuku3
28
2022.9.24読了。なかなか面白いシリーズが始まった!本郷菊坂台にある瑠璃堂の千鶴は美人で色ぽくてよく当たると評判の占い師!実は全くのインチキで千鶴の観察眼と推理力、口八丁で出鱈目の占いを相手がいい様に解釈し繁盛していた!調査役に元十手持ちの権次郎、執務に元二枚目役者の梅治!三人は何やら色々と訳ありの様で⁉︎札差の佐倉屋で蔵の千両箱が動いた跡がある!でも金は盗まれていない!占ってくれと!そんな時に贋金が出回っていると噂が!千鶴達は金になると調べ始めると佐倉屋の番頭が殺され店主の喜兵衛も事故死した!2022/09/24
み
18
何となく読了。占いは、信じる者は救われる、かな?学生時代は、占いを気にしてたけど、いつからか気にならなくなりました^_^2023/06/17
きょん
15
占い師・千鶴と元役者の梅治、元十手持ち権次郎の3人が営む「瑠璃堂」の設定が面白い。千鶴はぼんやりとした気は感じるが、占いはほぼ観察眼と推理力と下調べというリアリティも楽しいし、其々の特技を生かして情報収集にあたり、その結果を通じて自分たちの利益も上げながら他人も救うというちょっと変わったヒーロー物と言っても良いかも。2022/10/23
NAOAMI
14
占いをインチキと認識して商う、江戸の世の千鶴は五感を駆使して相手を観察し「千里眼」的なお見通し感を演出、顧客の心を奪ってしまう。男性客には胸元チラリで眼も奪うやり口。元岡っ引きの権次郎と、そもそも御家人であり元役者の美形梅治が、まるで2巻目のように居座る。随所にみられる過去事情が見えそうになると、モヤッと煙に巻かれる。そこはシリーズ前提で引っ張るか。占いに訪れる客発端で贋金の正体を追う3人。役割分担=キャラも明快な彼女らの活躍は楽しい。謎解きとしては少し行き当たりばったりな気もするし、解決にならず続篇か。2023/11/23
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