内容説明
考えごとも仕事もしばし忘れて、窓の外に眼を向けよう-。縁日、山荘、柿の秋、植物園、赤い風船、餅つき、つくし、潮汁…。春夏秋冬折々の文章を収録する。
(※本書は2010/6/1に株式会社 展望社より発売された書籍を電子化したものです)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アメフトファン
18
面白くなかったわけではないですが、正直世代が違うなと感じたエッセーでした。2013/11/22
S.Mori
8
エッセイ集です。国電という言葉が出てくるので、古い時代に書かれたものもありますが、意外に古びていません。作者が人間の本質を描き出そうとしているからでしょう。物語性が強いので、よく出来た短篇集としても読むことができます。教科書にも取られた「赤い風船」が素晴らしいです。作者が偶然拾った赤い風船。幼い子供の夢を大切にする作者の優しい人柄に心を打たれる珠玉の作品です。2019/07/06
中身はおじさん
1
若い頃、氏の読者であった。硬質な文章に、大人であることに憧れた。今こうして、氏の文章を再び読む。これを書かれた頃の年齢を、私は越しているだろう。いわば、年下の男のエッセーを読む。かなわないな、と、思う。私はいつになったら、こんな風に、自信を持って何かを言えるようになるのだろう。そろそろ大人にならないと、洒落にならんのだが……2019/01/04