創元推理文庫<br> 殺しへのライン

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創元推理文庫
殺しへのライン

  • ISBN:9784488265137

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内容説明

『メインテーマは殺人』の刊行まであと3ヵ月。プロモーションとして、探偵ダニエル・ホーソーンとわたし、作家のアンソニー・ホロヴィッツは、初めて開催される文芸フェスに参加するため、チャンネル諸島のオルダニー島を訪れた。どことなく不穏な雰囲気が漂っていたところ、文芸フェスの関係者のひとりが死体で発見される。椅子に手足をテープで固定されていたが、なぜか右手だけは自由なままで……。傑作『メインテーマは殺人』『その裁きは死』に並ぶ、〈ホーソーン&ホロヴィッツ〉シリーズ最新刊!/解説=若林踏

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

Kircheis

551
★★★☆☆ H&Hシリーズ第3作目。 オルダニー島の文学フェスに訪れたホーソーン達。そこには癖の強い作家が集まっており、島の住人も開発問題で揉めている最中!そして、島の富豪が右手以外を拘束された状態で殺される。 相変わらず伏線の貼り方が上手く、コミカルな文体もあって読みやすかったが、犯行動機は少し無理やりすぎではないかな。オンラインカジノは確かに有害だと思うけどね。 全体的に真相も小粒で、折角出てきたホーソーンの過去を知る人物アボットもすぐに退場なのは残念。 ひたすら奢らされるホロヴィッツの姿は楽しい。2024/03/28

W-G

541
黄金期の海外本格が好きなら、間違いなく楽しめる一冊。序盤から小出しにされる手掛かりや、微妙に引っ掛かる不可解な出来事が、終盤で、一気に収斂していく様は、これぞ本格ミステリという爽快感。惜しむらくは、トリックの割りと根本的な部分で、それを警察に気づかれない前提で、犯行を組み立てる犯人はいないだろうし、それを警察に照会かけずに断言して犯人を指名する探偵役もいないだろうという、ずいぶん甘い部分があり、雰囲気で誤魔化した感じになっている。ホーソーンとホロヴィッツの、クスッとなるやり取りも、少なくなってきた。2022/09/21

パトラッシュ

370
「手がかりの技巧を知り尽くした職人」が、その熟練のテクニックを存分に披露して本格愛好家をうならせる逸品。不穏な空気と胡散臭さ満点な舞台で当然のように起きた殺人の謎を、相変わらず何を考えているのか不明なホーソーンが鮮やかに解明していく。どこにどんな伏線が張り巡らされているかわからず、例によって意外すぎる真相で頭の悪さを再確認させられるのだ。最後の「わたしの仕事は裁きを下すのでなく真実を見つけ出すこと」という意味ありげなせりふは、彼の過去という最大の謎を解き明かすカギか。早く続きが読みたいと焦燥感すら覚える。2022/10/24

Tetchy

321
シリーズ3作目はオルダニー島で開催される文芸フェスに出席している最中に殺人事件が起きて、捜査に巻き込まれる、本好き、ミステリ好きの興趣を誘う絶妙な設定で期待を裏切らない。日本の読者にとっては行きたくても行けない垂涎のイベント、文芸フェスの様子が語られるため、開陳されるエピソードの数々が実に面白い。そして書中に散りばめられた様々な描写や記述がフェス参加者の素性を白日の下に曝す要素になっている技巧は実に見事。ホーソーンの素性も明らかになれば不穏な空気も纏っていく。本当に貴重な本格ミステリで次回も楽しみだ。2024/03/06

mae.dat

306
ホーソーン&ホロヴィッツのシリーズ第3弾。自虐も増すよ。今回は『メインテーマは殺人』のプロモーションをする事になるんですね。そこで架空タイトル(?)「ホーソーン登場」を未だ引っ張っていたりしてね。トークショーでの質疑応答も、ホーソーンは人気なのに対して、ホロヴィッツ氏は的を射ない質問が3つ挙がるだけなのね。それにホーソーンはホロヴィッツ氏に“相棒”と言う割には相変わらずの塩対応で。しかし他の人からの質問に対しては心を許す感じなんですよねー。何でホロヴィッツ氏を相方に選んだんでしょうね。嫉みも増すよ。2024/07/20

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