内容説明
1780年,乾隆帝70歳の賀を祝う朝鮮の赴京使に随行した朴趾源がつづった旅日記。北京から熱河への旅の途次の体験や見聞に中国人と交わした筆談やコントもそえられて,実学派巨匠の中国観が新鮮。第2巻は,北京と熱河での中国知識人との対話。朴趾源の年譜と解説を付す。
感想・レビュー
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てぬぐひ
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燕巌ら朝鮮からの赴京使一行の旅は北京で終わりにならなかった。更に皇帝がいる熱河まで5日間の苦しい旅を続けることになる。 著者は、熱河で出会った中国知識人に歴史上の人物についての評価や考えを尋ねる。自分に中国史の広い知識がないので、その部分の面白さは分からなかった。 馬上の男と僧の唾かけあいの喧嘩や、著者が落ち着かぬ酒場で大酒を飲み虚勢を張るところ等の小ネタのほうが印象に残った。また、西洋の本を読んだ訳でもないのに、著者の考える宇宙が地動説でそんなに的外れな説でもないことも興味深かった。2017/08/04