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内容説明
[グリーフケアが注目されている]がん診療の現場などを中心にグリーフケアの大切さが徐々に知られるようになってきました。病気による死別以外に、自殺や災害、事故による死別も注目されてきています。第三者は死者に注意が行きがちですが、現実には残された遺族へのケアが切迫しています。遺族の精神疾患や自殺率の高さは統計にも表れています。残された遺族や身近な人たちが「死」とどのように向き合うかは、普遍的な課題であると同時に、感染症の流行、自殺率の増加、超高齢化に伴う死別の増加など、喫緊の課題でもあります。「グリーフケア(悲嘆のケア)」については、今後ますます注目されてくるでしょう。[悲嘆のあと心がたどる道筋を知る]死別の状況、死者との関係性などによって、遺族に起こる心理的な反応は変わってきます。たとえば犯罪・事故被害による死別などは、トラウマ的な影響を残します。また子どもと大人では反応の現れ方も異なります。周囲の「善意の励まし」が遺族を苦しめてしまうことも少なくありません。本書はグリーフにある人の心理や情動の変遷を理解するとともに、より相手の負担とならない関わり方、コミュニケーションへの考え方を紹介します。死別後、どのような反応が現れるのか、どのように受容していけるのか、道筋を知ることで、グリーフにある人の心の負担を軽くし、適切な接し方が見出せるようになります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
kanki
17
気付かぬうちの「有害支援」「NGワード」。思い出と共に今を歩いてゆく2022/10/06
ゆう
12
グリーフ、喪失体験が単なる悲しみではなく、もっと複雑な感情の重なりを含むものだという点が印象に残った。身近な人が喪失を経験したとき、どう接するのが正解かという問いに答えはない。ただ、相手を尊重する適切な距離感と態度が重要であることは確かだろう。力になりたい、なんとかしなければという気持ちが先走ると、かえって相手にとって有害な支援になりかねない。2025/09/13
ねこ
5
身近にいる大切な人を亡くした人への接し方についての本、でしょうか。私自身はまだ若い夫を癌で亡くした時がどん底でした。黙って話を聞いてくれる人が何より有難かったのを思い出します。有害支援もありました。無視しましたけど。私の前で自分の配偶者の悪口を言う人が最悪でした。(なら別れれば?と思ったわ。)子どもが急に大人っぽくなってしまい甘えさせなくてはいけない!と焦ったことを覚えています。自宅国立大というお金のかからないコースでしたが本当は留学とか院進とかしたかったのに遠慮してなかった?と問うたことはあります。2025/12/19
とちぼん
2
誰でも経験することなのかもしれないけど、どう対処すればいいのか、なかなか難しい。人それぞれ千差万別、とは言え、乗り越えていかないといけないのは本人だから。2022/06/26
Go Extreme
2
死別のあとで起こること: 喪失と死別 死別はさまざまな喪失をもたらす 喪失とグリーフ 喪失体験は「グリーフ」を生じさせる だれが・なぜによる違い: いろいろな死別体験 だれが、なぜ亡くなったかで影響は異なる だれが亡くなったのか グリーフをかかえた人ができること: 現実的な問題 死別後しばらくは意外と忙しい グリーフへの対応/よくある悩み サポートを求める 一人では気持ちの整理がつかないことも まわりの人ができること 子どものグリーフの理解と支援: 遺児をめぐる課題 子どもだからこそ影響も課題も多面的2022/05/23
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