内容説明
◎マルクス、ケインズ、ガブリエル先生が、いきなり教室にやってきて、みんなの悩みに答え始める!
経済学というと「需要曲線」・「供給曲線」といったことばかりが思い浮かびますが、「経済学者」がやってきたことは、目の前の事象から今どんなふうに社会が回っていて、どうしていけばいいのかを考える、ということ。
「仕事が楽しくない……」「真面目にやっている人が損する社会になってない?」「デジタル化で、経済はどんなふうになるの?」「同じ仕事をしているのに、転職したら年収があがって、なんとなく不思議な感じ」「会社に行くと疲れる」などなど、身近な疑問に、古今東西の経済学者が答えます。
◎マルクス先生、ケインズ先生のホンネを聴け!
マルクス・ケインズなどが本音ベースで持論を解説。
その背景を知ることで、その本当の意味が見えてくる――。
経済学をはじめとする社会学・哲学の著名な学説をざっと知りたい方にもおすすめです。
登場する経済学者・社会学者・哲学者の一例:
マルクス、アダム・スミス、ケインズ、シュンペーター、ヴェブレン、ハイエク、ヒューム、ベンサム、カント、、デリダ、デュルケーム、リースマン、ボードリヤール、レヴィ=ストロース、ダニエル・コーエン、マルクス・ガブリエル、斎藤幸平
協力:UNIVERSITY of CREATIVITY
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ベイマックス
79
タイトル変更してほしい。何の解決にもならなかった。経済学の偉人の書籍の言葉を現代風にアレンジした感じなのかな。専門用語も注釈がついているとはいえ多いし、経済学勉強の本であって、決して悩みに答えは出ない。2022/08/22
たまきら
38
丸山先生の本はいつも楽しませてもらっているけれど、この本はいまいち心に響きませんでした。それは、この国の経済が立ちいかなくなっていることにうすうす気づいてしまったからかもしれません。今日薬剤師さんと話していて教えてもらったんですが、東京の薬物汚染の若年化がひどいそうです。町の薬屋さんが抑止力にならない理由の一つとして、彼女が「薬剤師という職業がなくなるかもしれない」と言っていたのが衝撃でした。職がなくなる…?闇バイトもそうですが若い子が搾取されている現実が感じられません。2024/10/04
まゆまゆ
13
現代社会において働く上ででる素朴な疑問を著名な経済学者が答えたら、というストーリーで話が進んでいく内容。途中頭に入って来なかったが、最後の斎藤幸平氏との対談は良かった。デジタル資本主義が進んだ世の中で声高に叫ばれる「イノベーションやるやる詐欺」が人々を疲れさせる、との内容が妙にしっくり来たなぁ。2022/12/05
はるき
12
今を生きる労働者の(あえてこの表現で)悩みを学者に成り代わって解説する。登場人物が多すぎてとっ散らかってるので再読が必要かな。本編よりも巻末の討論が、説得力あり過ぎて怖いのは私だけかしら(-_-;)2022/12/09
大先生
10
経済学から哲学まで様々な視点から考えるきっかけを与えてはくれますが、「答え」ははっきりと書かれていません。p214に「多くの人々が疲弊している構造を認識して、過剰に適応しようとしないこと」と書かれているくらいですかね。しかも、資本主義の授業なのに、最終章では脱成長コミュニズムを提唱している斎藤幸平氏との対談が収録されているという(笑)著者も無意識のレベルでは資本主義に限界を感じているのではないかと思われます。2024/03/10