ガガガ文庫<br> SICK -私のための怪物-

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ガガガ文庫
SICK -私のための怪物-

  • ISBN:9784094530889

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内容説明

身を焦がす戦慄を力に、少女は恐怖を殺す。

「あなたを絶対に、ひとりぼっちにだけはさせないから」
少女はそう言って、幼い少年の手を取った。その約束が、いずれ最悪の形で破られてしまうとも知らずに――

〈ゾーン〉と呼ばれる精神世界に侵入できる異能を持つ叶音と逸流は、精神に巣食い恐怖症をもたらす概念生命体フォビアを殺す仕事を請け負っていた。彼女達の所に、視線恐怖症を患った少女が助けを求めにやってくる。
少女の〈ゾーン〉に潜った叶音が遭遇したのは、物語によって恐怖を育てる謎の奇術師。戦いの最中、奇術師は叶音に問いかける。
「あなたは目を背けていますね? おぞましい自分の過去から」
精神世界での激しい戦いは叶音の精神を摩り減らし、やがて彼女がひた隠しにしていた真実を暴き出していく。心が壊れ、正気を失い、戦いは絶望と恐怖にまみれた混沌の領域へと踏み込んでいく。

戦慄を力に変えて恐怖を殺す、ダーク・サイコアクション

※「ガ報」付き!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よっち

37
精神世界〈ゾーン〉に侵入する異能を持ち、概念生命体フォビアを殺す少女・叶音。その探偵事務所に視線恐怖症を患った少女が助けを求めにやってくるダーク・サイコアクション。少女の〈ゾーン〉に潜った叶音が遭遇する、物語によって恐怖を育てる謎の奇術師の存在。その激しい戦いの中で精神を摩り減らした彼女が暴かれてしまう、ひた隠しにしていた真実。絶望と恐怖にまみれた混沌の中で、もうひとつの執着も明らかになっていって、心の弱さが招いた結末は何とも厳しいものでしたけど、それでも戦い続けることを選んだ彼女たちの姿が印象的でした。2022/08/18

まっさん

25
★★★★ ライトノベル大賞優秀賞受賞作品。 これを大賞作品に選べるのは流石ガガガ文庫だな…と思わず唸らされる怪作でした。 物語は精神世界・ゾーンを渡り歩く事が出来る少女・叶音が、精神に寄生し恐怖を引き起こす事で成長する概念生命体・フォビアを殺す話。精神世界を舞台とした話なだけあっていわゆる何でもありな状況を描く事が可能で、重力が反転する世界や必ず手元に戻ってくる刀など様々な舞台・武器が登場して楽しかったですね。また、そうした設定から残酷な描写等も描かれるので、ダークファンタジー的な一面も補給出来るのか→2022/12/28

彩葉 楓🍁

14
いやいやいやなんで皆さん読んでないんですかこの作品を。ジャンルとしましてはダークサイコホラーではないかと思います。敵は恐怖症という斬新な展開。戦闘描写がとても丁寧に描かれてとても良かった。読んでいると著者様の語彙力の豊富さがとても目立ちました。あの語彙力が欲しい…。特徴的なのは序盤の雰囲気から終盤の雰囲気がまるで違う。温度差がとても凄く騙された感がとても強い。とても面白い。イラストも相まって恐怖を煽るようなシーンは実際に身の毛もよだつような思いに陥りました。是非読んで欲しいですね。人は選ぶかもですが2022/09/10

半熟タマゴ

10
叶音の置かれている状況、いつるの正体、叶音といつるの関係などダークな物語と設定にぐっと引き込まれました。倒した敵の力で作った不思議なアイテムを使って戦うスタイルなのが面白い! 残酷な描写もあるので好みが分かれる作品だとは思いますが、個人的にはかなり刺さったので続きも出てほしいです。2022/10/03

サウナ探偵

10
ガガガ文庫じゃないと出せないであろうエグみ。 このテの精神世界みたいなゴチャっとしたのは、文字情報だとうまく汲み取れなくて苦手かも。アイデアはおもしろいのに要素過多でうまく入り込めないのが惜しい。 けどそれを跳ね返すエグさが印象に残る。2022/08/26

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