内容説明
幽霊は実在するか? 現代の科学は、もちろん幽霊の存在を認めていない。だが、古来、多くの日本人が同じような体験をしてきたのには理由があるはずだ。日本人の集団感覚を浮き彫りにする「幽霊体験資料集」。上巻にはマボロシ、人魂、生霊など「魂と肉体の遊離」についての例話、幽霊屋敷、浮かばれない霊などを集める。 197ページ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あたびー
22
実際読んだのは昭和44年刊の社会思想社現代教養文庫666で、一冊本。感想は下巻で。2021/08/21
シガー&シュガー
13
幽霊の実在が真であっても偽であっても、永きにわたって幽霊話が語り継がれているものを蒐集分類することで学問的意義が必ずあるという前提で編まれた幽霊話集。見たところ多くが仏教総合誌「大法輪」、柳田国男「遠野物語」から採られていて、時折有名人(海音寺潮五郎、結城昌治、水の江瀧子など)からの聞き書きが入っています。人魂、虫の知らせ、生霊などいくつかの分類された幽霊話は、怖さよりも語られる過去の慣習、風俗などを知れることのほうに大きな興味を惹かれます。歌舞伎役者からの聞き書きが不思議と美しいのは何故かなあ。下巻へ。2016/08/03
うえ
7
「遺骸から別れた死霊の寺行きは別としても、日本人の死後霊はいったいどこへ行くのか…閉ざされた村むらの暮らしの中では…何千キロの遠方にあの世や天国を想定することは不自然だった…死後霊の寄集地を、村人の生活圏の外に置いたか、空間的に生活範囲内に想定していたかがまず問題だが、遠野物語のデンデラ野などは、さしずめ、村人の行動半径内ということ」「全国に分布している、たとえば…立山の地獄谷をはじめ、魔の山、入らず山、入らずの森あるいは加賀白山の畜生たに谷などのなかには…埋葬もしくは遺棄した場所だったものもあるかも」2019/11/04
もちもち
1
日本の幽霊って、なんだかみんな、情深いわよねえ。外国の幽霊のことなんて、知らないけども。夢枕に立つ、という慣用句があるように、本当によくある話なんでしょうね。現代でも、あるのかしら、あまり聞かないけれど、あまりそういうことは語らないのかもわからないわね。でも、学校の怪談とかにも通じるのかしら。面白かった。2013/08/02
リム
0
京都の妖怪会議で、京極帯を購入。2007/09/01