内容説明
漱石研究をリードしてきた名コンビが、難解とされる『文学論』を解きほぐすことから始め、『吾輩は猫である』から『明暗』まで14作品を取り上げて、漱石文学の豊潤な可能性を阿吽の呼吸で語りつくす。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
akihiko810/アカウント移行中
21
漱石研究(テクスト論)の第一人者である両者が漱石作品を全作語る対談。印象度B+ 漱石は好きだが、まだ全作は読んでないので、読んだ作品の項だけ。漱石作品が、当時の新聞記事(そもそも朝日新聞連載作だし)や社会情勢と結構連動して書かれていたことの指摘は面白い。読み方に幅や奥行きがあるのが、漱石作品の素晴らしいところ。まさしく近代文学の最高峰。漱石作品は、死ぬまでに全制覇したい2024/11/03
ホシ
19
漱石研究者による対談本。専門的なので私には難しすぎた(笑)。漱石作品は一通り読みましたが、もっと自由な解釈をして良いんだなというのが率直な感想。二人曰く『それから』はポ○ノ小説らしい。あと石原氏が対談のネタとして持ってきた当時の双六が興味深かった。「表情双六」や「買い物双六」に「大学生双六」など。今で言うなら「youtuber成金双六」みたいな感じかな(笑)。こんな物をヒントに明治の世相を出来るだけ正確に読み解いた上で漱石を楽しむ。こういう境地に辿り着きたいものですね。漱石、再読したくなりました。2022/09/24
訪問者
6
漱石研究の第一人者である両者が漱石作品を語り尽くす対談。思いがけない視点からの総石像が示され、驚きながら読み進める。また漱石作品を読み返さなければ。何年かおきの楽しみの一つ。2024/09/12
しゅー
4
★★ツワモノ2人の対談。20世紀思想の一部には、テキストそのものを尊重し、作者や書かれた時代背景を無視するという流れがあった。本書は真逆で、漱石と明治と言う時代を緻密に読み解く。遠い昔に書かれた古典(ギリシャ・ローマとか)はともかく、近代の著作には本書のアプローチのほうがしっくり来るな。急速な「近代化」を遂げた極東の島国にとって、漱石の時代に人々がモノゴトをどう捉え、どう消化してきたかは大事な問題なのである。お金に関する問題や、当時の知識人の女性観、密かに書き込まれた政府批判などなど、とても参考になった。2022/03/27
DK-2084
2
★★★★☆2023/11/23
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