内容説明
感情主義的な徳倫理学の提唱によって現代倫理学に新たな道を拓いたスロートが、本書では「成熟した共感」という観点を掘り下げることでケアの倫理を義務論や功利主義と並び立つ規範倫理学として展開。発達心理学に依拠しつつ共感概念を洗練させ、人間の情緒や関係性に根ざした道徳理解から行為や制度の正/不正、自律と尊重を論じる。
目次
序 文
謝 辞
序 論
第一章 共感に根ざすケア
1 ケアの倫理
2 共感の本性
3 共感と妊娠中絶をめぐる道徳
第二章 他者を援助する責務
1 直近性と距離
2 共感と責務の限界
第三章 義務論
1 共感と加害
2 所有・約束・真実性
第四章 自律と共感
1 尊 重
2 自 律
第五章 ケアの倫理と自由主義
1 論争点を確定する
2 自由主義への反論
3 パターナリズム
第六章 社会的正義
1 正義における共感
2 分配的正義
第七章 ケアと合理性
1 道徳的であることは必ず合理的なのか?
2 実践的合理性についての諸見解
3 合理的な自己配慮と道具的合理性
4 ケアか、自己配慮か
結 論
原 注
訳 注
訳者解説――感情主義的徳倫理学から共感的なケアの倫理へ[早川正祐]
訳者あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mjusui
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倫理学の世界では義務論、功利主義、徳倫理という大きく分けて3つの考え方がありますが、どの分野の議論も個人的に納得感があまりないと感じていたので、そういった閉塞感に一石を投じてくれた一冊となります。 「共感」という概念をもとに倫理を考えていくと、多くのことに説明がつきやすいということが分かり、他の分野で学んだ知識とも整合性があり、自分がこれまで作り上げてきた人間感がより補強された文字数 https://unread.monarchs.name/share/answer-eny3phDZtiy1
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