内容説明
集う社員の数だけ、思い出の味がある――。藤丸物産の社員食堂で働く杏子は、毎日、仕事に勤しみつつ、親切にしてくれた社員『藤の君』を捜している。親切にされてときめいたものの、コンタクトが外れていたせいで顔が見られず、社員証にあった「藤」の字しか認識できなかったのだ。そんな中、社員食堂に届いたクレームがきっかけで、杏子はパートたちとの関係がぎくしゃく。しかも、自分をこき使う年下の調理師・渚に『藤の君』である可能性が出てきたり、新メニュー開発がなかなかうまくいかなかったりとストレスは溜まるばかりだが……。お腹も心も、満たされますように!
目次
第一話 麗しのロコモコ
第二話 隣のサラダは青い
第三話 ほうとう鍋を食べに
第四話 オープンサンドをふたりで
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ツン
100
ロコモコのクレームが生んだ小さなモヤモヤが、そこで終わるかと思ったら、ずっと続いていく。これ、わかる。。悪気なんか全然ないのに、後で気になっちゃう感じ。私は謝っちゃうタイプなんですよね。。間に入った男性同期二人のエピソードも良かったけど、その次の章の渚との小旅行、そして彼の言葉に目から鱗。そして、最終章もとても良かったです。そういう解決、というか、自然な問題解消ってそう言われてみるとある。でも、小旅行といい、最後で二人がそろって仕事できたことといい、配慮じゃなく、偶然なのかな?次も楽しみです。2022/06/26
kei302
58
藤丸物産社員食堂の2巻目。ラノベなのでレンアイ要素は必須なのでしょうが、杏子の王子サマ探し部分はスルーして読む。お仕事小説にしたほうがよいと思うのです。同期入社の味噌ラーメンの話がよかった。パン食系男子の投稿をきっかけに、食堂のメンバーが知恵を絞る展開も前向きで好み。2022/08/08
ぶんこ
45
前巻で「藤の君」は確定と思っていたら、杏子さん鈍すぎます。1話の「息をするのも忘れるほどに綺麗で、希望に満ちた眺め」がどんなものか興味津々。2話目のお互いを良いライバルとする同期との切磋琢磨な日々。その片われが大阪転勤で社食に来られなくなる。最後の社食でのラーメン、感無量の展開でした。3話の山梨行きでの杏子と渚、手を繋いでいるのを見た女の子が、お父さんに手を繋ぎたいと言った場面も良かったです。最後の4話目では、気まずかったパートさんとも自然な流れで拘りがとれて、しかも1話目の「眺め」に出会えました!2024/05/19
よっち
41
二か月前に会った『藤の君』に未だ革新が持てない杏子。社員食堂に届いたクレームがきっかけでパートたちとの関係がぎくしゃくしてしまう第二弾。パートとぎくしゃくするきっかけとなったロコモコ、切磋琢磨してきた同期二人の思い出の味噌ラーメン、自分をこき使う年下の調理師・渚と食べにいくほうとう鍋、苦手と感じていたパートと二人でパン作り。地味にストレスを感じそうな職場の人間関係でしたけど、杏子自身はそれと認識していないようですけど、『藤の君』と思しき渚との関係や距離感も少しずつ変わりつつあるようで、続巻に期待ですかね。2022/08/08
坂城 弥生
40
味噌ラーメンの話が好きでした。2022/10/27
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