内容説明
「つまりはいつも通りの恋愛相談?」
「そうだ。いつも通りの、一筋縄ではいかない恋愛相談」
恋心を食べる異能を持つ佐藤孝幸と、才色兼備だけど恋愛弱者な深山葵。
奇妙な縁から孝幸と供に恋愛相談を受けることになった葵の前に、
セーラー服姿でどこか存在感の希薄な少女《氷室礼菜》が現れる。
「わたしは誰からも認識されないの」
彼女も、孝幸と同じく魔女から異能を授けられた少女で、
過去に置いてきたはずの叶わない恋心を抱えていた――。
「安心しろ。未練がましいアンタの恋だって、俺が食ってやる」
これは恋が苦手な二人が歩む、恋を知るまでの不思議な恋物語。
※電子版は紙書籍版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
31
恋心を食べる異能を持つ佐藤孝幸と、才色兼備だけど恋愛弱者な深山葵。奇妙な縁から彼女と供に恋愛相談を受けることになった二人が、同じく魔女から異能を授けられた少女と出会う第二弾。絵に書き留めようとしても、三日経たずしてその存在を忘れてしまう少女への思い。孝幸の前に現れた中学生の許嫁の存在。いくつもの願いが実は話として繋がっていて、何とも複雑な因縁を感じる様々な別れのエピソードでしたけど、相棒として葵の前任で孝幸の幼馴染・結実の存在もなかなか効いていて、彼女が投げかけた波紋で今後の展開がどうなるのか楽しみです。2022/06/13
芳樹
24
『都市伝説』の少女に恋をした孝幸の友人。孝幸の許嫁を自称する少女。誰からも”憶えていてもらえない”『都市伝説』となった少女。彼らの想いが群像劇として語られ、それらが絡み合い、そしてヒーローとして天寿を全うした「孝幸の祖父」へと繋がっていく展開にはグッとくるものがありました。そして、一連のエピソードを通じて流れる「別れ」というテーマに、切ない気持ちになりながら読み進めることになりました。本当に、何というロマンティックな作品であることか。次は孝幸に焦点を当てた展開になるのかな?続きが楽しみです。2022/06/27
真白優樹
11
都市伝説に恋をした友人、稔の相談を受ける中、孝幸の祖父を知る謎の少女、礼菜と許嫁を名乗る夏鈴が現れる今巻。―――消え去るのではなく己の意思で。後の世界に名残と思いを託して。 許嫁を名乗る夏鈴の思い、彼女を見守る礼菜の思い。それぞれの恋と様々な思いが巡る中、自分のあり方に迷う孝幸が己と向き合う今巻。己の意思で自分の、その在り方を選ぶ。どこか切なく、そして淡い色をしている恋が心に切なさを齎してくれる巻である。果たして芽生えた名も無き思いはその関係をどう変えるのか。次の相談とは。 次巻も須らく期待であるべし。2022/06/17
らいおねる
5
不老不死だけど忘れ去られる異能。雰囲気がお洒落で有り体に言えば気障っぽいしそれが最後の終わり方まで続いた感じ。1巻同様、感想が難しい。異能の内容以外埋もれていきそう。2025/01/26
leo18
5
恋心を食べる少年の恋愛相談。前巻に比べると物足りなさが勝ってしまったのは、いろんな登場人物に焦点を当てすぎてボケてしまったからだろうか。孝幸と葵の関係性が良いだけにもったいなく感じるな。もっとテーマを絞った方が良かったのでは。2022/06/21