内容説明
猫はなぜ高いところから落ちても足から着地できるのか?科学者は何百年も昔から、猫の宙返りに心惹かれ、物理、光学、数学、神経科学、ロボティクスなどのアプローチからその驚くべき謎を探究してきた。本書は「ネコひねり問題」を解き明かすとともに、猫をめぐる科学者たちの真摯かつ愉快な研究エピソードの数々を紹介
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
235
本書の読者層は何処に想定しているのでしょうね。と言うのも、物理学徒からすると「これぢゃない感」を感じるんじゃないかなぁと思うんですけど。どうかなぁ。中々の厚さの本で、多分10ヵ月位掛けて少しずつ読み進めました。理論と観測が一致しないのは、心中穏やかではないですね。そんな科学者のソワソワ感を共有したりしてニマニマするのと、そして解き明かして行き成る程と思うのかなぁと思いました。確かにそんな件もありますが。派生した内容も良いですけど、余りにもくどく感じましたね。それを熱量と感じるかが分かれ目なのかも。2023/04/16
trazom
120
科学者が真剣に悩んできた「ネコひねり問題」の歴史。「内耳の加速をきっかけに頭部を回転させ、反射によって身体を回転させて体全体が捻じられる」という生理学の説明が決定版と思いきや、それが、角運動量保存則やアインシュタインの等価原理に反するという物理学からの反論に直面する場面が面白い。ネコひねり問題は、無重量状態での体の動かし方という宇宙の課題やロボット工学にまで波及し、更に、地球物理学や量子論、位相幾何学とも関連していると知り昂奮冷めやらない。難しい理論解説を避け、エピソード豊富で楽しくユニークな科学読み物。2022/07/29
コットン
86
猫の宙返りして足から着地する不思議について科学者たちの検討を(1700年から1900年代後半まで)記述した本。ニュートン、マックスウェル、アインシュタインという錚々たるメンバーも間接的に関係していたりするが、神経科学や宇宙の話にも発展していて奥が深い。当然といえば当然ですが、猫ひねり問題については写真の発展によって明らかにされたことが大きい。医学者チャールズ・シェリントンの出生や、神経細胞どうしの重要な連結点である「シナプス」という概念を導入した人でもあり印象に残った。ご愛嬌は猫が論文の著者になったこと。2022/11/03
たまきら
44
あはは。この本は色々科学者がこねくり回してありますが、結局は「猫は解明が難しいから魅力的」「インドア科学者がうまくいくペット」という共通項があり、猫好きが楽しめる本です。…Buttered Toast Cat Paradoxとか。あ、このパラドックスについてはぜひ画像検索してみてください。まじめにこんなことしてるんだから、もう。2022/12/19
紅茶虎
27
「ネコはなぜ、高所から落ちても必ず足から着地できるのか」という問題について。実は何百年も前から考えられていたというから驚き。前半は歴史の話題が多くすらすら読める。後半は現代物理学を使用した本気の考察になるため難しさが上がるが、随所からネコ愛が感じられ、ユーモアもあり、最後まで楽しく読めた。2023/02/01
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