内容説明
いまなお新しい思想家の芸術・メディア論の重要テクストを第一人者が新訳。映画論、写真論、シュルレアリスム論等を網羅。すべての批評の始まりはここにある。「ベンヤミン・アンソロジー」に続く決定版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
袖崎いたる
4
ベンヤミン重要なこと言ってるんだけど、文の生理がいまいち合わないのよな。2022/03/05
ぷほは
3
新訳で読むと旧訳とは異なる論点やニュアンスの幅が広がる。特に「複製技術」論文の第2稿と「経験と貧困」でチャップリンと同時にミッキーマウスにも触れられているのを忘れていた。ロシア映画だけでなくアニメーションのトーキーにも関心を寄せていたという事実は興味深い。自然と経験が一致する場所が大衆の夢であり、そこにトーキー・アニメーションというアメリカ資本主義の権化が指示される。改稿で削除されたのは勿体ないと思う一方、やはりまだどう位置づけたものか迷っている様子もうかがえる。非経験とは考えていない点をどう考えるか。2023/06/02
その他
0
複製芸術論をはじめ、写真論、演劇論を続けて読めたのでベンヤミンが繰り返し言及している“オーラ”に関する意図が分かりやすいかった。 鑑賞者の集中力や、作品の持つ拘束力についても語られているところが面白く、複製芸術の人というイメージから、美術の持つ儀式的なエネルギーの人というイメージに変わった。2023/05/22
十文字
0
複製芸術論の第二稿を収録。最終稿である第三稿との違いを気付けなかったのだけど、解説を読むと、たしかにその通りだと思った。2023/05/02