講談社青い鳥文庫 ＳＮＳ１００物語 黒い約束

著者名：にかいどう青【作】/モゲラッタ【絵】

講談社（2022/05発売）

• ISBN：9784065277058

内容説明

「ねえ、願いを叶えてくれる百物語って知ってる？」
　エルモとリコは、同じ幼稚園に通っていた幼なじみ。愛犬を亡くして悲しむ友人のネネネのために、百物語のグループをつくった。５人の友だちが、100話集まるまで、ネネネの愛犬がよみがえるまで、怖い話をグループに投稿しつづける。
　むずかしいことはなにもないはず。そう、あんなことが起きるまでは……。
＜小学中級から・すべての漢字にふりがなつき＞

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[うまる]

【マン読：アルファベット4】100物語をやるって設定だけじゃなくて、ホントに100話あってビックリ！短い怪談とSNS形式の会話で読み易いし、100話達成したらどうなるのか気になって、あっと言う間に読んでしまいました。進行とともに、少しずつ歪みを感じるつくりで楽しかったです。最初に第12話が書かれていたので、間違えて2冊目を買ってしまったかと思ったけど、こちらが1冊目で合ってた。あと、ホシヒコは草。

2023/03/22

[dotkawahagi_bk@だいたいホラー小説しか読まない]

「願いのかなう百物語って知ってる？」理子が絵流萌にそんな話をし始めた。その話を聞いた寧々は愛犬を生き返らせるため、百物語をやりたいと言い出す。悲しみから立ち直れるならと、他の友人も誘って百物語を始める絵流萌達であったが……。 *** 発売前からひそかに楽しみにしていた一冊。100物語とつくホラー系の児童書を読まない訳にはいかない。発売日当日に買いに行って翌日には読み切ってしまった。

2022/05/15

[イカまりこ]

2冊目を先に読んでて、そこにチラッと出てきた子が思わせ振りな書き方だったので調べたら前作を知った。こちらはチラッと出てきた子が主人公。まず凄いと思うのは本当に100話、怪談入れてるとこ。そしてどれも結構怖い。で、ちゃんと物語も進んでいくんだよね。終盤、混乱の波が襲ってきた。となると、このラストはハピエンだなぁって、思っても、いいよね。

2022/09/30

[ねこ]

まさかの百合！ 怖い話のポイントをしっかりつかんでいる短編集。 児童書ということもあり怖すぎる話はなく不思議な話が多め。 動画を撮った記憶がないのに・・・って話が一番よかった！！！！！ 全体的に満足度高めの印象。

2024/02/20

[sasaki_1/700k]

続刊の赤い望みも含めて感想。児童書レーベルから出ている本作だが怖さは侮れない。 形式としては、近年ホラー小説やマンガでよく見るフォーマットである、枠物語付き掌編集の構造を基礎に、クローズドSNS上のチャット風やり取りが添えられた感じ。各話は「瞬殺怪談」シリーズに勝る短さだが、昔ながらの学校の怪談チックな話から、ヒトコワあり、生理的嫌悪あり、異次元系や不思議な話ありでバラエティに富む。KK文庫とポプラ社で育った世代としては、枠物語の結末含め、ネット怪談ブームを経た児童向け怪談はここまでやるかと関心する。

2024/03/29