日経ビジネス人文庫<br> なぜ戦略の落とし穴にはまるのか

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日経ビジネス人文庫
なぜ戦略の落とし穴にはまるのか

  • 著者名:伊丹敬之【著】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 日経BP(2022/04発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784296113170

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内容説明

経営戦略の定石を語る本は山ほどありますが、なぜ失敗してしまうのかを理詰めで語る本はほとんどありません。本書は、『経営戦略の論理』をはじめ勝つための戦略の研究に40年以上携わってきた伊丹氏が、なぜ失敗してしまうのかという逆転の視点から、経営戦略を解説するもの。多くの成功事例の陰の失敗事例を分析し、残念ながら失敗してしまうメカニズムとそれをいかに防ぐかを解き明かします。

 本書が失敗のパターンとしてあげるのは、「不都合な真実を見ない」「大きな真実が見えない」「己を過大・過小に見てしまう」「似て非なることを間違える」「「現状」と「予算」にこだわる」「絞り込みとメリハリが足りない」「事前の仕込みが足りない」「段階を追った流れの設計がない」「現場の心理と学習へのインパクトが小さい」等。平明かつ興味深いキーワードで解説します。
 たとえば「不都合な真実」とは、自社の戦略をとりまく要因の実態として、自社に大きなマイナスをもたらすポテンシャルが大きいような真実を指します。環境の将来動向についても、あるいは自分がこれからとろうとする戦略が生み出す影響についても、「そうなったら困るな」という自社に不都合な事態は数多くあるでしょう。その不都合さゆえに、そのマイナスインパクトの大きさゆえに、戦略を構想しようとする人たちがその事態を軽視したりあるいは直視しなくなってしまう、ということがあります。

目次

序 章 ついついはまる、落とし穴

 I部 思考プロセスの落とし穴
第1章 ビジョンを描かず、現実ばかりを見る
第2章 不都合な真実を見ない
第3章 大きな真実が見えない
第4章 似て非なることを間違える

 II部 戦略内容の落とし穴
第5章 絞り込みが足らず、メリハリがない
第6章 事前の仕込みが足りない
第7章 段階を追った、流れの設計がない
第8章 正ばかりで、奇も勢いもない

終 章 人間性弱説の戦略論

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

バルジ

2
良書。戦略の具体的ポイントを語るというよりは、戦略の「勘所」を抑えるのに適した一冊。一組織の戦略策定者ではなくとも、社会人ならどこかしかで当たる壁をいかに乗り越えるか、本書はそうした観点からでも面白く読める。著者の造語である「人間性弱説」に則る、弱さは問題の見落とし、仕込み不足、絞り込み不足等様々な問題を引き起こす。これは人間の悲しい性であるが、著者は「言葉を大切にすることが大事」とそっけない結論に至る。しかしこの「言葉を」こそ重要であろう。定義を固めた言葉でコミュニケーションを取る。これが一番難しい。2024/02/16

Go Extreme

1
ついついはまる、落とし穴 思考プロセスの落とし穴: ビジョンを描かず、現実ばかりを見る 不都合な真実を見ない 大きな真実が見えない 似て非なることを間違える 戦略内容の落とし穴: 絞り込みが足らず、メリハリがない 事前の仕込みが足りない 段階を追った、流れの設計がない 正ばかりで、奇も勢いもない 人間性弱説の戦略論2022/05/23

キンセンカ

0
ビジネス戦略の策定、実行についてこれでもかとダメ出ししているが、それならどう行動すれば良いのか?については孫子の引用を多用しておりあまり具体的ではないような。2022/06/09

眉は目より太い

0
あらゆる軸、角度、面で物事を考えないと失敗に陥るんだなと思った。現実に縛られすぎてもいけないし、現実味がなさ過ぎてもいけないし、難しい。2022/04/30

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