内容説明
知勇にすぐれる戸次道雪の娘誾千代と縁づいたことで、立花宗茂の「戦国九州三国志」が始まった――。大友家臣としての島津家との死闘、豊臣秀吉政権下での朝鮮従軍を経て、関ヶ原へ。誾千代との葛藤の中で奮闘し、天下人に「剛勇鎮西一」と恐れられた稀代の猛将の懊悩を精緻に描いた、第十六回中山義秀文学賞受賞作。
【目次】
第一章 鳳雛の籠
第二章 名門の盾
第三章 生の攻防
第四章 新しき枠
第五章 異国の風
第六章 天下騒擾
終 章 失地回復
新装版あとがき
解説 末國善己
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
やま
44
猛将高橋紹運(じょううん)の血を引き、知将戸次(べっき)道雪の薫陶を受けたもののふである立花宗茂は、九州の名門大友家の家臣であったが、豊臣秀吉によって西国無双と言わしめるもののふに成長していった。少数の兵で大軍勢の島津と生死を掛けた戦いをしてきた宗茂を称賛した表現である。宗茂は、関ヶ原の戦いで徳川家康に敵対して石田三成方について立花家は取り潰しにあう。が、徳川秀忠、家光に仕え取り潰し前の柳川の領地に返り咲く。2026/01/24
kawa
32
月初に新書「立花宗茂-戦国『最強』の武将」読了流れでの「戦国九州三国志」名将・立花宗茂が主人公のこちら。スムーズに物語に没入とは言え、九州の地理に疎くネットで「戦国鎮西武将-割拠図」を探し出して、それをお供がグッドで明解に読みが進行。宗茂と誾千代の冷めた関係、宗茂の父・高橋紹運と養父・戸次(べっき)道雪の駆け引き等の読みどころに感心しながら楽しむ。2026/05/19
フミ
25
豊臣の統一期~関ヶ原までの15年間に、衰退した地方大名の一城主→10万石級の大名になって昇殿を許される身分に→一気に浪人へと、凄まじい浮き沈みを体験した名将「立花宗茂」の前半生を描いた物語です。入り婿として入り、城督(城代)から妻に落とされた、気高い妻「誾千代」との確執、養子ゆえの居場所の無さが描かれた前半から一転、「立花城の籠城戦」の絶望的な戦闘を乗り越え、やって来た秀吉から「西国無双」とまで呼ばれる成り上がりぶりが、とても気持ち良かったです。今まで読んだ立花宗茂の作品で、一番面白かった気がします。2024/10/05
PAO
14
先日読んだ『五葉のまつり』や『塞王の楯』に登場して脇役ながら鮮烈な印象を残した立花宗茂について知りたくて読みました。「剛勇鎮西一の猛将」と恐れられ、関ケ原で西軍に組して浪人となりながら元の領地に安堵された唯一の武将である宗茂ですが本書に描かれているのは政略結婚の婿養子として嫁誾千代と義父道雪とに冷たく辛く扱われ家臣からも軽んじられる屈折した孤独な男で想像とはかなり違った姿でした。でもそのことで更に彼について興味が湧いてしまいました。全てを失ってはじめて心を通わせられた男女の姿が悲しくもまぶしく映りました。2025/06/28
なななな
9
不勉強で、立花宗茂という武将については、今回ほぼ初めて知りました。戦国武将の本はこれまでも結構読んだつもりでしたが、まだまだ魅力的な人物がいっぱいいるものだと、再認識させてくれた本です。2022/04/09
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