内容説明
大切な恋人・星弥を亡くし、死んだように生きる月穂。誰にも心配をかけないように悲しみをひとり抱えていた。テレビでは星弥の命日7月7日に彼が楽しみにしていた流星群が降るというニュース。命日が近づく中、夢の中に彼が現れる。夢の中で、月穂は自分の後悔を晴らすように、星弥との思い出をやり直していく。しかし、なぜか過去の出来事が少しずつ夢の中で変化していき・・・。「流星群は奇跡を運んでくれる」星弥が死ぬ運命を変えられるかもしれない、そう思った月穂は、星弥を救うため、ある行動にでるが――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
eche
12
生徒から借りた本なので、若者らしく読みやすい本でした。私も「再生」がテーマも話はとても好きです。主人公の好きな人が生き返ることが奇跡なのではなくて、その死を受け入れた上でこの世界で前を向いて生きていこうとする主人公の姿が良かったです。私が好きな本に「ひつじが丘」という本がありますが、その本の一節が思い起こされます。「人を愛するということは、その人を生かすことだよ」。愛する人がいないと生きられないと絶望していた主人公が、流星群の奇跡によって、愛する人がいなくても生きていこうとする「再生」が良かった。2022/06/13
starly
6
キーワードは七夕、星、月。 恋人を失くした月穂。日常では普通に振る舞っているフリをしながらも心はここにあらずな生活を送る日々。不思議な事に夢の中で彼に会え逃げるように夢の中へ。 これは残された者達が今後どう生きていけばいいか… 悲しい過去にいつまでも囚われずに前向きな気持ちにさせてくれる。 読んだ後は夜空を見上げたくなる切ない恋の作品。 2024/02/05
栗山いなり
3
想い人を亡くした少女が不思議な夢を見た事をきっかけに奇跡を信じて行動を起こす恋愛小説。非常に読みやすい、なんだかんだで引き込まれる物語だったと思う。起こる「奇跡」が自分好みのものだったのも好印象だったかな2022/04/16
Nori
2
大切な恋人を亡くし、死んだように生きる女子高生が夢の中で彼と生きた日々をなぞっていく。ただ夢を見るうちに過去の現実と夢が乖離していき…。そしてその夢の先に待つ結末とは。。。2024/10/20
わたしのなはからあげ
2
最強におもしろかった!星と月に興味が湧きました。2024/09/14