昆虫の惑星 虫たちは今日も地球を回す

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昆虫の惑星 虫たちは今日も地球を回す

  • ISBN:9784777828920

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内容説明

丸山宗利氏(『昆虫はすごい』著者 ) 監修 世界22ヶ国以上で翻訳!
ノルウェーから届いた、「知ること」の楽しさに満ちたネイチャー・ノンフィクション
わたしたちヒトは、昆虫に包囲されている――女性昆虫学者が語る奇妙で、美しく、風変わりな虫たちの話

プラスチックを食べるミールワーム、食べ物や日用品に貢献するミツバチ、
傷を癒すニクバエ、農耕や牧畜をするアリ、子煩悩なハサミムシ、水中で音楽を奏でるミズムシ……
虫が苦手という人は多いが、虫の世話になっていない人は地球に1人もいない。
あなたの知らないところで黙々と仕事をしている昆虫たち――
(もちろんちょっとしたコツでずっとぬくぬくしているやつもいる)
そんな昆虫たちのめくるめく世界へと誘う、「知ること」の楽しさに満ちたネイチャー・ノンフィクション。

“地球が昆虫の惑星であることは間違いなく、生物多様性の理解への一歩として、本書の存在は非常に重要な意味をもつに違いない。 ―――監修者あとがき より

“本書の前半は、昆虫そのものの話だ。第1章では昆虫の体の仕組み、周囲を知覚する方法、種としての多様性を紹介する。身近な昆虫の分類の方法にも触れることになる。第2章では、昆虫たちのいささか変わったセックスライフに肉薄する。第3章は昆虫どうしや、ほかの生きものとの複雑なやりとり、第4章は昆虫と植物の関わりがテーマだ。(中略)
本書の後半は、ヒトと昆虫の関わりをとりあげる。ヒトの食糧生産に昆虫はどう貢献しているか(第5章)。都市をふくむ地球上の環境を、昆虫はどう清潔に保っているか(第6章)。蜂蜜から抗生物質まで、ヒトの暮らしに必要なものを、昆虫はどうもたらしているか(第7章)。第8章では、昆虫のカギを握る最新の研究を紹介する。最後の第9章では、昆虫が直面している危機をとりあげつつ、その暮らしを守るためにヒトに何ができるのかを考える。
植物の受粉、有機物の分解と土の再生。ヒトはその多くを昆虫に依存している。
昆虫はほかの生きものにわが身を餌として提供し、ヒトにとって有害な生物の数を抑制し、種子を散布し、さまざまな問題解決のための知恵まで提供してくれる。
自然界の中心を占める、昆虫という存在があるからこそ、地球は回りつづけているのだ。 ――― はじめに より

CONTENTS
はじめに
序章 地球は昆虫の星である
第1章 小さな体は高性能 ―― 体の仕組みと機能
第2章 昆虫たちの“婚活事情 ―― 生殖と繁殖
第3章 食べて、食べられて ―― 昆虫と食物連鎖
第4章 昆虫VS植物 ―― 植物との共進化
第5章 ヒトの食卓と昆虫 ―― 蜂蜜から昆虫食まで
第6章 自然界の“掃除人 ―― 死骸と糞の分解
第7章 産業を支える昆虫たち ―― ヒトによる昆虫利用
第8章 昆虫が与えてくれるもの ―― バイオミミクリー、医学、セラピー
第9章 昆虫とヒトの未来 ―― 環境と多様性を守るために
おわりに
謝辞
監修者あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

こなな

66
ノルウェーの女性昆虫学者の素晴らしいレトリック。気の遠くなるような無数の活発な生命活動、昆虫は5回もあった大量絶滅をすべて生き延びた。自然環境はおおむね、ヒトの想像よりも精妙にできている。しかしこの100年ほどの、あいだに地球の生態系は急激な変化を遂げた。植物と昆虫がWin-Winだけど、ヒトとはWin-Winではない。エドワード・O・ウィルソンが「人間は無脊椎動物を必要とするが、向こうは人間を必要としない」と。昆虫の習性や能力を生かして、様々な研究と工夫が行われている。模倣、研究、ひらめきの源泉である。2023/09/23

たまきら

43
虫好きな人間にとっては常識なエピソードばかりなのですが、説明がとても分かりやすいので初心者にはありがたいのではないかな…と思いつつ楽しみました。まあ昆虫を知ると女子はウキウキし男子は真っ青になるものですが、ここでは「ビヨンセは正しかった」だとか「爆発するオーガズム」だとかもう昆虫女子の強さと昆虫男子のあわれさがもうアナタ、読んでみてほしいわ。人間は世界を支配した気でいますが、昆虫たちの方が全然繁栄していると私は思うのよ~。2023/06/25

ばんだねいっぺい

36
 昆虫たちのすばらしい働きをもっと 受け入れる社会であれば、さらに、前進できるような話がたっぷり。2022/05/19

Totsuka Yoshihide

28
アンヌ・スヴェルトルップ=ティーゲソ著作、小林玲子訳、丸山宗利監修。2023年青少年読書感想文全国コンクール高校生部門作品。「わたしたちヒトは長いこと「昆虫の奉仕」を当たり前のように受けてきた。けれどいま、土地の乱開発、異常気象、農薬の大量散布、外来種の拡散などにより、寒気は激変している。昆虫はひじょうに適応力が高い生きものだが、それでも従来の役割を果たせなくなりつつある。」が印象に残った。昆虫の生態に興味を持ち、よく観察し、昆虫から学びたいと思う。知らないことが多く刺激的な本だった。2023/07/22

tom

25
ノルウェーの研究者が書いた昆虫に関するコラム集。ノルウェー発というところで手に取ってみた。でも、取り上げられたネタは、すでにどこかで読んだことがあるようなものばかり。ただ樹木と昆虫の関係は、初めて読んだと思う。記憶に残りそうなのは、糞虫のこと。オーストラリアに牛が入ってきた。牛は大量の糞をする。乾燥した土地に糞虫はいなかった。糞が処理されず、そのまま大量に堆積した。困ったオーストラリア政府は厳選した糞虫を導入し、ようやく、糞の山の姿が消えたとのこと。自然のバランスは絶妙至極。2022/06/08

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