内容説明
まじめさゆえに窮地に陥ってしまう愛すべき隣人たち。どこかで身に覚えのある危うい心、共感せずにはいられないミステリー集ーー家庭がありながら運命的な出逢いをしてしまった二人、人の世話ばかり焼いてしまう癖を恋人に咎められる青年、息子が事故に遭遇しても足がすくんで助けられない夢にうなされる母親、隣室の女性がストーカーに殺されたのに何もしなかったと非難される男……。誠実な人々の窮地を描いて共感を呼ぶミステリー集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はらぺこ
36
短編集。真っ直ぐな奴って怖い。嫌な話が多かったけど嫌いじゃない。でも長編やったら読むのがしんどかったかも。2016/10/06
すたこ
25
★私はダメでした。懲りすぎというか複雑で、面白さが分からなかった。真面目すぎる人々が苦手なのかもしれない。2015/12/31
のこ
15
マジメに、誠実に生きる人たちの日常にひそむミステリ短編集。全6編。■「まぁいっか」とか「こんなんでいいか」が無い、できない堅物たちの話。わりと胃がキリキリする話ばかりです。「バクのみた夢」がなんともロマンティックな終わり方でした。■でもわかるんだよなぁ。すごく感情移入して、心と頭を揺さ振られました。2014/10/30
ららぴぴ
11
生真面目過ぎるキャラは不格好で愛らしいけど、この短編集に出てくるキャラはどちらかというと気味悪いカタブツたち。愛らしい・気味悪い、境界線はどこなんだろう?2014/04/08
ふみ
7
あぁ、これを読んで私もまぎれもないカタブツなんだと思い知らされます。良く言えば真面目、悪く言うと融通がきかない・・・というヤツ。特に、最後の編の赤信号無視のマイルール(車に迷惑をかけない、子どもが傍にいるときは信号を守る)っていうのが、まったく一緒(笑) これで沢村さんの四文字シリーズは読破したのかな? そろそろまたファンタジーの方が読みたくなってきました。2013/11/28