内容説明
過去を探す壮大な旅に出た作家・姫野伸昌は、自身の記憶とことごとく食い違う証言に遭遇する。母の顔も、妻の死すらも、偽物の記憶に塗り替えられていたのだ。でも、一体なぜ──?世界を根底から揺さぶる圧倒的な結末へ物語は加速する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
時代
17
最後にはこんがらがって何が真実だったのかわからなくなった。記憶は都合よくカタチを変えるのだろうか。哲学的要素たっぷりで疲れたけど心地よい。疑問は想像と創作へと昇華した◯2022/03/21
マサトシ
10
こんな世界の中で私は本を読む。2022/02/25
かずぺん
5
作家の凄さを改めて気づかされる一冊でした。2022/06/15
あままつ
5
出だしの、不可解な現象が立て続けに発生するところでかなり引き込まれましたが、後半になるにつれ(いつまた面白くなるんだろう…)と、惰性で最後まで読んでしまいました。プラスチック化以外の謎は解けるのですが、肝心のプラスチック化が、、、完全に好みが分かれる作品だなぁと思いました。あと、金持ちになりたい願望が強くなりました笑2022/06/04
nar_yoshi
4
複雑怪奇な作品世界にどっぷりと引きずり込まれた。読後感は「疲れた」のひとこと。 "人間の記憶というのは、これだけは間違いないと信じているものであっても何らかの形で自分の都合のいいように改変されているのが常だ。「自分」とか「自分の人生」というのはそれまでの記憶によって形作られた一つのまとまりに過ぎない。"2023/01/25