内容説明
「眠れない夜に、次から次へと浮かびあがってくる顔がある。水の流れのように浮かんでは消え、消えては浮かぶ人びとの記憶を文章にするのは至難の業である。しかし、一瞬の出会いだからこそ色褪せぬ記憶もあるのだ。それらの残像を拾い集めて、この一冊ができた」。
森瑤子、フランソワーズ・サガン、川端康成、石岡瑛子、モハメド・アリ、梅原猛、内田裕也、太地喜和子……。五木寛之、レジェンド19人の回想録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まちゃ
58
人との出会いが制限されている、今だからこその癒やし。五木寛之氏が過去に出会ったレジェンドたちとの「一期一会」の思い出。ふとした縁を大切にしたいなと思いました。2022/03/15
こまり
37
遥か昔に「青春の門」を読んだ。何故かその後はあまり読んでこなかったなぁ。著名人19人との回想録なので、どこから読んでも良い感じで眠れぬ夜に読むのにちょうど良く、面白かった(^^)久しぶりに読んで、なんて読みやすい文章なんだろうとあらためて思った。フランソワーズ・サガン、ミック・ジャガー、梅原猛、太地喜和子などなど。そういう時代を生きてきたんだなぁ…。もう90歳近いのか。いつか「親鸞」を読んでみたい。2022/06/02
はるま
16
図書館のお勧めコーナーに置いてある本を手にした 僕の好きな言葉「一期一会の人々 」に思わず 今や文学界の大御所的な存在な五木さん御年89歳です とは言えまだ未読なんですがね 本作は主に「中央公論」での対談集がもとになっています 直木賞受賞作品は、僕が生まれる前ですからね それから数々の受賞や長年各賞の審査員も歴任されている 本書では、邦人、外国人、男性、女性の19人との対談や思い出が綴られているが、故人も多く、正直なところ僕の記憶にはほとんどない方ばかりで、想像力を掻き立てらるまでには至らなかったな2022/05/07
O-chami
5
2016年から2021年にかけての20篇・19人との想い出が綴られています。 フランソワーズ・サガン~川端康成~ミック・ジャガー~太地喜和子~阿佐田哲也~ヘンリー・ミラー~etc.etc. 89歳にして、心に残る話を魅力的な筆致で読ませるプロの力、”あとがき“に「コロナの蔓延で疲れた皆さんの心に、一瞬の興趣を覚えて頂けることを願いつつ。」と有り感服😓 BGMは The Rolling Stoneで、「Time Waits For No One」🎶2022/03/15
すうさん
5
五木寛之の最新本。これまでたくさんの対談をしてきた、その集大成。昔のものも収録されていて面白いと感じた反面、結構雑な感じで対談が寄せ集められている感じがした。五木寛之本人もそうであろうが、内容はもちろん時代によって変化するし対談相手によって変わる。こんなこと言ってたのだとか、こんな考え方してたのだと思うこともあるが栓のないこと。本人はこれまでたくさんの人と対談してきたが、あまり自分の意見を押し通したり、会う人の好き嫌いをしてこなかったらしい。一期一会を大事にして繰り返すとはこういうことなのであろう。2022/01/30