内容説明
第20回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリ受賞作!
「連発される密室トリックの中ではドミノの密室がイチ推し。本格ミステリ刊行ラッシュの中に割って入るだけの力はありそうだ」大森 望(翻訳家・書評家)
「密室殺人づくしの趣向が楽しい。主役の二人をはじめキャラ設定もいかにもマニアックかつ軽快」香山二三郎(コラムニスト)
「これでもかというくらい密室ネタを盛り込んで、遊び心たっぷり。探偵役となる少女も謎めいていて魅力的だ」瀧井朝世(ライター)
「密室の不解証明は、現場の不在証明と同等の価値がある」との判例により、現場が密室である限りは無罪であることが担保された日本では、密室殺人事件が激増していた。
そんななか著名なミステリー作家が遺したホテル「雪白館」で、密室殺人が起きた。館に通じる唯一の橋が落とされ、孤立した状況で凶行が繰り返される。
現場はいずれも密室、死体の傍らには奇妙なトランプが残されていて――。
(著者プロフィール)
1985年、山口県宇部市生まれ。東京理科大学理工学部卒業。現在はシステム開発会社に勤務。
第20回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリを受賞し、本作でデビュー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
458
2022年度の「このミス」大賞・文庫グランプリ受賞作は、これでもかとばかりにハードな難易度の密室トリックが6つも出て来て頭の体操と活性化が図れて、とても勉強になりましたね。著者は物凄く苦労されたのに違いありませんが苦労を感じさせない軽やかさが素晴らしいですし、「~かよ!」というお笑いコンビさまーずの突っ込みのユーモアを漂わせて決して重いムードにさせない芸風も私は気に入りました。本書はパラレルワールドのSF要素が少しだけあり密室がアリバイと同等の価値を持ちトリックが難攻不落であれば犯人は無罪放免となります。2022/06/02
うっちー
357
密室黄金時代の題名通りの作品。エンタメ調で読みやすかったが、本当にできるの感もありました2022/03/25
bunmei
334
このミス大賞受賞作品。題名通り、密室殺人事件のトリックや謎解きを楽しむ為の一冊。しかも5つもの密室殺人事件のオンパレード。どの現場も新人作家らしからぬ緻密なトリックで、説明も大変上手で分かりやすく、次々とクローズドサークルの挑戦状を叩きつけてくる。舞台は、推理作家が遺した山深いホテル雪白館。ホテルに繋がる橋が焼け落ちて陸の孤島となったホテルに集いし12人の面々が、血生臭い連続殺人事件に巻き込まれていく。また、12人の属性と一致させるネーミングによって、登場人物を混乱させない著者の遊び心ある巧みさも光る。 2022/03/25
麦ちゃんの下僕
322
いやぁ~これはスゴい!何がスゴいって、ほとんど全てのページに「密室」という単語が出てくるくらい(笑)、徹頭徹尾「密室」にこだわっているということ!バリエーション豊かな合計6つの「密室トリック」が楽しめるというだけでなく、タイトルの「密室黄金時代」という言葉が示す通り物語世界の設定までとことん「密室」にこだわっている姿勢…まさに脱帽です!この内容にしては文章が軽いのは気になりますが…カーの“密室講義”を思わせる15種類の「密室分類」まで登場するんですから、本格ミステリーファンは狂喜乱舞すること間違いなし!!2022/02/26
刃の下に心あり
251
★★★★★めちゃくちゃ面白かった~!密室殺人において密室の謎が解明されない限り有罪にはならないという設定が◎雪白館というクローズドサークルにて密室、密室、密室…おまけに見立てと楽しくて仕方ない要素満載♪どの密室トリックもすごく納得、フェア、説明がすごく分かりやすいのが◎登場人物も役柄に沿った名前で分かりやすく親切設計♪文体はライトな感じですが所々に遊び心もありクスッとさせられましたが、ジャンルとしては王道の超本格です♪これがデビュー作とのことですが今後もこの路線を貫いてほしいと思います!続篇を強く希望!☺2022/02/27
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