記憶(とき)の居場所(すみか) - エコノミストがみた日常

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記憶(とき)の居場所(すみか) - エコノミストがみた日常

  • 著者名:矢嶋康次【著】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 慶應義塾大学出版会(2022/02発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 540pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784766427813

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内容説明

迂回しながらひと筋を貫く。
新潟から上京、理系大学で材料工学を学び、素材メーカーで人工骨の開発に携わるはずが、何の因果か非理系の保険会社に入社。
平成の「失われた30年」の激流を逡巡迂回しながら渡りきり、節目で怜悧なコメントを発信しつづけてきた人気エコノミストが“フツーのオジサン”目線で捉えたこの国の変容を、自らの歩みとともに綴る痛快経済エッセイ!
▼一流エコノミストは、日頃どんな視点でものを見ているのか?
▼著者の人生の中で大きな転機となった「1997年」を軸に、「一本道を歩んできた」と思えた新潟時代と「エコノミストとしての立ち位置の確立」を模索した平成期という二つのステージを顧みながら、軽妙なタッチで描写する随想集。
▼公人の矜持と私人の葛藤がほどよくミックスされた、共感度抜群の51話。

いまや朝夕の経済ニュースに常連コメンテーターとして引っ張りダコの著者にも、日常の中であれこれと思い悩むことは多い。
一見便利そうだが実はいろいろと使い勝手が悪いこの国のシステムを嘆いた「子育て支援の『ちょっとピンぼけ』」、コンビニのレジ袋で七転八倒する「わかっちゃいるけどやめられない」、経済を専門に学んできたほかのエコノミストと伍するために取った
「『書かない殿下』の逆張り戦略」など、思わず笑みがこぼれる珠玉のストーリー満載。

目次

第1章 「真実」の居場所

 子育て支援の「ちょっとピンぼけ」
 いま持つ強さを見出すべし
 手続きに懲りて後手に回る
 つじつまが合わない足し算
 「脱力」は「手抜き」にあらず
 リモコンのボタン
 「チャンスはなかった」ことにする経営
 「多数派」がルールを決める
 「日本は選ばれる」という幻想
 それぞれの「あたりまえ」
 「みんな」はどこにいる?
 「正価」主義の偽り
 「不健康自慢」の顛末
 「空飛ぶ移動体」に、いつ乗れる?
 誰も傷つかない言葉
 「想定外」という名の逃げ道

第2章 「異質」の居場所

 自分を見る「自分」
 ダメ日本がつくった若者の「満足」
 「一億総『推しあり』」政策
 「便利」の虜
 「変」はお宝!
 バブルをつぶす人
 ジョーカーゲーム
 お金の色
 わかっちゃいるけどやめられない
 「なぜ?」の中の本質
 「褒める」という魔法
 AIからみると人間は「ノイズ」

第3章 時代の振り子

 一本道を歩きながら考えた「うかい(迂回)ね」
 育った言葉で話すのが「自分」である
 なぜ保険会社の社員になったのだろう
 1997年のコペルニクス的転回
 きっかけは偏微分方程式
 景気は何から読みますか?
 理念なき巨大戦艦バカロン
 金融フェードアウト
 矢嶋的「秘密のケンミンSHOW」
 鬼の顔
 「書かない殿下」の逆張り戦略
 デジタル「やるやる詐欺」
 環境対応というブラックホール
 触らぬ神に祟りなし

第4章 明日の風向き

 負けに不思議の負けなし
 人のために何かする
 隣の芝生が青いかどうかもわからない
 成果主義より評価主義
 関心があろうがなかろうが影響はわが身におよぶ
 消費税率引き上げだけが財政再建の王道か
 狼は狼たれ
 ワクワクは自分が見つける
 明日の風向きは変わる 


おわりに
参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

古本虫がさまよう

4
初めての単著とのこと。数式などは出てこない経済エッセイ 本(ただ、「偏微分方程式」とかの説明が出てくるけど)。翻訳も含めて、こういう身近な話題をからめての経済エッセイ本は、昔は時々読んでいた(日本経済新聞社などからよく出ていた)。身近な話題というか、家族やら自分のこととからめて経済問題を論じている。 なお、著者はアマゾンでは買い物をしたことがないとのこと。ううむ…。「自分のものは自分でお店に行って買う主義である」とのこと。こちらでは、藤原正彦さんと意気投合できそう? 2022/01/31

きうりっち

1
エコのミストのなかでは一番好きな人。ちょっと気難しそうな外見なのに時々ぽっと面白いことを言う。経済の解説も分かりやすくてこれは注意して覚えておこうと思わされる話が多い。プライベートなことはあんまり聞いたことがないのでこういう人なのかと興味が持てた。いいご家族に囲まれているようです。一般向きとしてか、あまり難しい話は出てこない。でも日本の将来はある日突然崩壊するかもしれないとか、恐ろしい予言もアリ、老い先短い私であってもやっぱり心配になる。「次」という字は「ひで」と読むんですね。2022/03/30

numainu

0
評価B2022/12/11

クリフトン

0
バブルに踊ったこの国 その後の長い停滞は実はデフレに冷たく踊っているのかもしれない 一説に国債バブルともいう 戦争でも途中で止めることのできなかった国 とことん行き着くところまで行く 崩壊まで変われないのだとしたら… 本書を読みそんなことを思った2022/06/12

0
「できるだけ、『可能性』というワードは使うな。常識だろ」2022/02/03

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