内容説明
最新の科学とイヌへの愛が満載!科学×愛犬エッセイ! 進化生物学者と心理学者の夫婦の家に、真っ白な可愛い子犬がやってきた。名前はキクマル。続いて、やんちゃないたずらっ子コギク、可愛いわがまま娘マギー。3頭3様、個性の違う彼らとともに暮らして学んだことをつづる。
目次
はじめに
【プロローグ】我が家のイヌたち
【Ⅰ イヌは世界をどのように認識しているか】
第1章 食べる、嗅ぐ
第2章 見る、聞く、味わう
【Ⅱ イヌとヒトの来た道】
第3章 イヌはどこから来たのか
第4章 生物の進化と人為選択
第5章 犬種の違い、個性の違い
第6章 イヌの一生
【Ⅲ イヌが開く社会】
第7章 どうしてイヌは可愛いのか:愛着形成の機構
第8章 イヌを飼うことと私たちのコミュニティ
【おとんから一言】社会の中のイヌ:ヒト―イヌ関係再考(長谷川寿一)
あとがき
参考文献
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
yyrn
21
愛犬家のおばあちゃんが書いたエッセイだと紹介されて読めば楽しかったと思うが、この本の紹介に「進化生物学者が」という惹句が使われていたので、そちら方面の考察を大いに期待したが、期待した分、がっかりが過ぎた。▼愛犬と楽しく過ごす日常生活での出来事がメインで、専門の生物学の話は解説的にたまに登場する程度。副題にある「進化、愛情、社会」は、愛情>進化>社会の順で、7:2:1の割合ではないかw。▼イヌを手なずけたからホモサピエンスは生き残ったと言われるとそんな気もするが、ではネコの役割はどうだったのかww?2022/05/25
Sakie
13
理知めな犬エッセイ。ヒトーイヌ関係や、イヌを介在したヒトーヒト関係についての考察。ヒトーイヌ関係もイヌを介在したヒトーヒト関係も、ネコとのそれよりも相互作用が豊かであるというのは、どうやら確かだ。ネコとヒトもアイコンタクトは取れるが、そこに共感は発生しない。またネコと暮らす人同士にイヌ友のような友情は発生せず、それをきっかけとする地域の人間関係も生じ得ない。これは人生すら左右する現象だ。素晴らしい。だからといってイヌをうちに迎えようとはならないのは、私の中のネコ的要素がそれを求めないのだから仕方ないよな。2022/08/25
はとむぎ
10
科学的な考察を期待したが、特に深掘りはなし。犬好きのエッセイとして楽しく読めました。2022/06/16
kenitirokikuti
9
図書館にて。生物種として見た場合、イヌとオオカミは別種ではなく、亜種。オオカミの学名はカニス・ルプス、イヌはカニス・ルプス・ファミリアリス。同様に、体重2kgのチワワと体重100kgのセントバーナドも別種ではなく、品種違いである。いまのところ、小型犬には小型になる遺伝子変異を持た方が分っている▲キツネの継代飼育によって、大人しくて人懐こい個体を選んでゆくと、イヌのように巻上がり尻尾、垂れ耳、白い、という性質が表れた。著者も飼い犬のうち、白毛はおとなしく、黒毛はやんちゃだっと経験を語っている。2025/12/21
jackbdc
9
普通のイヌ好き用エッセイ。驚くべき知見が綴られているわけではなくほっこりする日常が綴られる。印象に残ったのは子供嫌いだった著者がイヌを飼う事で子供好きに変わった事。そしてイヌの散歩を通じて近所に仲間が増えて地域での暮らしが楽しくなった事。子供が生まれると”お母さんスイッチ”が入るという。近所づきあいも増えると言われる。イヌを飼うのも同じ類の効果を生むのだという。しかし結構ありきたりな内容ではある。進化生物学の大家である著者が、そんなありきたりの日常体験を感情を込めて書き連ねるというのもなんだか面白い。2021/12/11
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