内容説明
21歳・現役女子大生ライターが送る、衝撃のデビュー作!
歌舞伎町に誕生した「ぴえん系女子」、「トー横キッズ」、「自殺カルチャー」、「新世代ホスト」、「SNS洗脳」……etc、なぜ未成年たちは深い闇に落ちてしまうのか――。そのリアルを著者自身の実体験と寄り添う取材で書き上げた現代若者論。巻末には『闇金ウシジマくん』『九条の大罪』の真鍋昌平氏との対談も実現。混迷な時代を生きる”ぴえん”な若者たちのリアルを刮目せよ!
(はじめにより)
午前1時を回った歌舞伎町は、今日も騒がしい――。
路上にはシャンパンボトルを抱えた若い女の子が泣きじゃくり、酔っぱらったホストが女の子と口喧嘩をしている。ゴジラビル横の広場に移動すれば、明らかに未成年とわかる若い男女が酒を飲み、踊る動画を撮影していた。彼らのすぐそばには街娼の女性たちが立ち並ぶ。さっきまで男に話しかけていた制服姿の女子高生は、ホテル街に消えた……。
第一章 「ぴえん系女子」の誕生
第二章 「トー横キッズ」の闇
第三章 歌舞伎町「自殺」カルチャー
第四章 「推し活」と「男性性」の消費
第五章 ホストに狂う「ぴえん」たち
第六章 「まなざし」と「SNS洗脳」
特別対談 「九条の大罪」真鍋昌平×「ぴえん系の病」佐々木チワワ
歌舞伎町の住人たちの「病み(闇)」と「承認(光)」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
173
生まれた時からSNSがあった世代の女の子は、それ以前の日本人と全く別の生き物になってしまったようだ。ホストという推しに大金を浪費することで承認欲求を満たし、その金を得るために売春も厭わないとは。そんな彼女たちを捕まえて金をむしる男の生き様は昔と変わらないが、彼らもまた誇示的消費をしなければ認められない世界に生きているとは究極の刹那だ。ネットでつながる情報を無条件に信じて思考停止に陥るのは、拒絶される生の人間関係を恐れているのか。ずっと人嫌いを自任してきた私だが、もはやそんなレベルではないと痛感させられる。2025/06/29
rico
98
トー横に集まる若者たち。いつの時代も家や地元とで折り合えなくて、居場所を探して彷徨う若者はいたけれど、SNSで「世間」が一挙に広がり多くの人々の目にさらされるようになった今、自分への、あるいは「推し」への「いいね」が、自分のよって立つ場所になっているのか。著者は、自らも歌舞伎町に通いつめていた女子大生ライター。同じような服装の少女たち、美しさを強調するホストクラブの広告。新宿の日常の風景の向こうの世界の「病」は、いつか歌舞伎町という結界を越えて、こちら側に溢れ出してくるのかもしれない。2022/02/27
TakaUP48
75
「ぴえん」って何?涙うるうるの絵文字”ぴえん”は、残念な感情から嬉しいまで使用範囲が広く、歌舞伎町にいる量産系女子を「ぴえん系女子」と呼ぶに至る。オーバードーズの病み系要素までファッション化なる。若き女子の推し活、ホス狂、ホスラブ、恐ろしき売り掛け連鎖にハマるのにも驚愕。Z世代のSNS全盛期に生まれたぴえん世代の存在価値を確かめるものは「かわいい」という言葉より、いいね!の承認数、フォロワー数なのか。SNSによって作られる外見至上主義、数字至上主義にため息。「?世代」の自分さえ染まっている現実にぴえん…。2023/11/15
キク
61
実生活で「ぴえん」という言葉に出会ったことがないし、トー横キッズやホストクラブは僕の人生と接点がないまま終わる。でもそれらは、30年通っている紀伊國屋本店から徒歩15分の場所の話しだ。遠い国の戦争とは違う。なので、ウシジマ君の作者の破滅の予感がするぴえん系女子が表紙の本書を読んでみた。そこでは、承認欲求につけ込まれ、幼く弱いものから食い物にされていた。少女たちの全てのネガティブなことを「ぴえん」と語る語彙の少なさは弱さに繋がってしまう。僕は読んできた言葉によって「承認欲求」から護られていたのかもしれないな2023/11/11
ヒデキ
60
読後の感想としては、 「これってマンガの中のお話・・・」 と思ってしまいました。 どうも、リアルな世界とは、思えなくて 歌舞伎町を舞台に生きる若い人たちが、 自分を商品化して、その評価をされる自分をまた、自分で 評価している・・・ 私には、判らない世界です でも、この子たちが、どこから、この場所にやってきたのかが気になりました 2023/01/29
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