内容説明
半七、銭形平次、顎十郎ら捕物帖でおなじみの“名捜査官”が江戸を騒がす奇怪な謎を追う「黎明篇」。軍靴の足音響く東京で、ナチスが探す“輝くトラペゾヘドロン”を巡る国家的謀略に巻き込まれた法水麟太郎・帆村荘六らの活躍を描く「戦前篇」。空襲の傷が癒えぬ東京で、神津恭介が“あべこべ死体”に遭遇し、明智探偵事務所宛の依頼を受けた小林少年が奇禍に見舞われ、帝都を覆う巨大な陰謀に、警視庁捜査一課の名警部集団のほか、大阪など各都市からも強力な援軍が駆けつけ総力戦を挑む「戦後篇」。五十人の名探偵たちの活躍を描く空前絶後のパスティーシュ三編に、「黒い密室――続・薔薇荘殺人事件」を特別収録する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
中原れい
48
超大盛、おなかいっぱいです^^文体が登場する主要人物の作品に寄せてある凝りようなので、会わない部分はありますが、全編楽しく読めました。お祭りですからパーッと読み切りたかったけど長くなりましたね。裏に彼らがいるだろうことも読めて安心、鬼貫警部と星影龍三の共演が一番よかったかな(鮎川哲也スキーなので)。もうひとつお祭り行こうかな…2022/05/31
緋莢
16
致命傷となったものとは別に、同じところを刺した傷がある死体と残された煙管に妙なものを感じる半七、消えた化け猫娘の捜索を依頼される平次、美男で無双の剣客で幕閣や大名にも一目置かれて、何より捕物の才に恵まれた若様や、ただでさえ長い顔の半分以上を占める顎の持ち主・阿古十郎(顎十郎)らが江戸を騒がす事件を追う「黎明篇」から始まり、 「戦前篇」には法水麟太郎、帆村荘六、小林少年、神津恭介などが登場する「戦後篇」と続いていきます(続く 2023/07/06
Urmnaf
13
探偵小説版アベンジャーズ、いやいやこのタイトルからはライダー大戦か。捕物帖から、戦前、戦後とそれぞれの時期に活躍した「探偵」たちが総勢50人!そのみんなに活躍の場を与えようとすれば、そりゃ、とっ散らかった感じになるわな。(作者本人も自覚的です。)ちょこちょこと出てくる名前にニヤニヤしながら、そのごった煮感を楽しむ本。なんであの人がいないんだろう、とは思いましたけどね。2022/03/11
まこ
10
古今東西あらゆる個性的な探偵が登場して、共闘し合う。彼らを活かす活躍に探偵の歴史を描くを採用して、誰か1人を贔屓しない様にしてるから作者大変だったろうな。探偵は目の前の事件は解決できるが大きな流れはできないもどかしい。戦後に女性や未成年の探偵が生まれ、彼らなりの視点で事件を解決していく。2022/05/05
キキベル
9
こんなに探偵が集まるなんて、贅沢すぎます。 知らない探偵もいっぱいいたので、順番に読んでいこうかな。2022/12/28