小鳥と狼のゲーム Uボートに勝利した海軍婦人部隊と秘密のゲーム

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小鳥と狼のゲーム Uボートに勝利した海軍婦人部隊と秘密のゲーム

  • ISBN:9784488003968

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内容説明

1941年、イギリスは敗北の瀬戸際にあった。アメリカなどから食料や燃料を運ぶ輸送船がドイツ軍のUボートによって次々と撃沈され、飢餓で戦争継続が不可能になりつつあったのだ。この窮状を打破するため、一度は海軍を去った退役中佐ギルバート・ロバーツに白羽の矢が立った。彼の任務は、Uボートの作戦行動の秘密を探り、有効な対抗手段を考案し、それを大西洋を航行する艦長たちに伝授すること。そんな困難な任務を可能にしたのは、戦場から遠く離れた司令部でプレーされたボードゲームと、有能な若き海軍婦人部隊員たちの存在だった──。知られざる歴史の1ページに光をあてる、サスペンスフルな傑作ノンフィクション!/解説=重力堂信光

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Panzer Leader

52
英の輸送船団の破壊を目指す独潜水艦部隊司令官デーニッツに率いられたUボート部隊に対決するのは海軍退役中佐と海軍婦人部隊。彼らはウォーゲーム(図上演習)でUボートの戦術を分析し対抗戦術を編み出しUボート部隊を打ち破る。それが戦局を変えた主要因のように書かれているが、実際のところ各種電子機器や新兵器、米の大量に投入された護衛空母などの存在がこの戦いに勝利を導いたというのが通説である。純粋なノンフィクションとは言えないが戦後にもあまり評価されることのなかった海軍退役中佐と海軍婦人部隊に光を当てた意欲作。2022/04/07

泰然

35
最近、第二次世界大戦の陰で活躍した女性達を描く作品が注目される。本作は「北大西洋の戦い」において白羽の矢を受けた退役海軍中佐が数学的才能豊かな英国海軍婦人部隊と共に机上演習(ウォーゲーム)による潜水艦(Uボート)掃討作戦構築の道をスリリングに描く。ノンフィクションだが研究書臭くなく、読み物として「小鳥が狼とのゲーム」に勝利するまでの緻密な英国の軍事サスペンス感がある。一方、人種政策で囲われたドイツの女性と飢餓の危機のなか海軍の門を叩く英国女性の役割の対比や疎開児童の死など映像の世紀的な魅力が融合している。2022/02/10

星落秋風五丈原

29
後からわかるドイツのUボート最強説。いや兵站をのばさないでそこそこでとどめてたらドイツ勝ったまま終わってたかも!2022/03/30

yyrn

28
大戦中、大西洋を航行する商船や艦船を次々と三千隻以上も沈め、英米から恐れられたドイツの潜水艦Uボート。何とかしなければ、特に英国では食料や燃料が枯渇し降伏せざるを得なくなる!との危機感から様々な対策が考え出され、その一つが無線傍受や海戦データからの敵潜水艦群の行動解析と図上演習の徹底だった?という、肝心のUボート【狼】を追い詰める作戦の立案(そこで海軍婦人部隊【小鳥たち】が活躍する話)はp.186過ぎまで待たされるのが残念。前置きや余計な描写が多く、男女の兵士たちの恋愛話などがこの本に必要だったのか?2022/04/11

昼夜

23
ノンフィクションだけどイギリス側ドイツ側両方を物語風にまとめられているので読みやすいから時々小説ではないことを忘れてこの展開は熱いと思った瞬間にこれはノンフィクションだということを痛烈に感じさせられてちょっと精神的にきました。でも、こうやって読むことができて評価をされるかされないかに関わらず資料をちゃんと残すことの有意義を感じさせられました。2022/02/08

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