NOISE上 組織はなぜ判断を誤るのか?

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NOISE上 組織はなぜ判断を誤るのか?

  • ISBN:9784152100672

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内容説明

保険料の見積りや企業の人事評価、また医師の診断や裁判など、均一な判断を下すことが前提とされる組織において判断のばらつき(ノイズ)が生じるのはなぜか? フェアな社会を実現するために、行動経済学の第一人者たちが真に合理的な意思決定のあり方を考える

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よしたけ

58
意思決定障害として思いつくのがバイアス(射的なら同方向に弾を外す要素)だが、本書はノイズ(射的ならバラバラ方向に弾を外す要素)を取扱う。判断者ごと平均判断ばらつきのレベルノイズ(厳しめの裁判官と甘めの裁判官)と特定ケースにおける判断者反応ばらつきのパターンノイズ(再犯者に厳しいく共犯者に甘い)や気分に左右される機会ノイズ(午前より午後が適当に判断)などを紹介。上巻では、裁判、企業、医療、政府など幅広いノイズを挙げ、軽減例として個別判断ではなく類似事例をおなじ尺度から比較して順位付けする手法などを紹介。 2022/07/24

ばんだねいっぺい

29
最初は、自分の属する組織を頭に浮かべて「なんで、あんなに間違うかな」と思っていたが、まず、人がよく間違うぐらい、この世の中が複雑だということを知るにつれて「仕方ない」で済まされないが、まぁ、これが現実だよねと思った。序盤で賛成ムードを作るテクニックを駆使してもいいが、そもそも、 その誘導しようとしてる答えは正しいのか?ノイズは?バイアスは?ってなって怖くなる。集団による極性と情報カスケードは、よくみるかもしれない。2023/07/10

速読おやじ

29
判断のあるところにノイズは存在する。裁判官による量刑の判断などまさにそうだ。人間の判断よりも単純な線形モデルの方がマシな意思決定ができるという。よくいわれるように猿にダーツを投げさせて決めても多くのプロのファンドマネジャーに勝てるという奴だ。カスケード効果(大勢の意見につい従う)や、アンカリングなどノイズを起こす要因はそこらじゅうに溢れている。アルゴリズムの方が人間を上回るのは確かなのだが、圧倒的には上回らないところが悲しいところだ。人間の判断力を上げてノイズを減らさなければ!下巻も楽しみ^ ^2022/01/25

koji

23
「ファスト&スロー」で行動経済学に目を見開かされて十年。大竹先生の活躍もあり、昨今行動経済学の認知度が高まっています。本作は、組織やシステム内で、なぜ判断のばらつき「ノイズ」が起きるかを丹念に追ったカーネマン等の提言書。2022日経新聞経済図書第10位。上巻だけで山程書きたい事がありますが、纏めと感想は下巻に回し、私が最も気に入った判断制度向上策を書きます。自分の中に群衆(独立した第三者)を作って(具体的には時間を置いたり、1回目の判断を積極的に反論したり)同じ質問をもう一度自分にする事。これならやれそう2023/01/27

あつお

20
人間の思考のブレを解説する本。 思考のバイアス。それはダーツで言えば、一定方向に矢がズレる現象。今回扱う「ノイズ」は、ダーツの矢が毎回違う場所に当たるようなもの。人間の思考は個人間でも、個人内でも様々な要因によりブレる。プロの証券マンでも、裁判官でも、自信を持って判断を誤る。時にそれらは重大な損失をもたらす。 そもそも人間には、自分の能力を客観的に把握出来ない「ダニング=クルーガー効果」と呼ばれるバイアスがある。まずはノイズ、バイアスの存在を認識するところから。判断の精度を徐々に向上させたい。2022/04/20

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