内容説明
何者でもない己を変えるため、越えねばならぬ壁ならば越えてみせる!
幼き頃に平氏に家族を殺され、自由を奪われた源九郎義経。「平氏以外は人ではない」という世の中に強い怒りを覚えるも、兵の一人も持たない無力さを痛感していた。弁慶、佐藤兄弟、伊勢三郎――九郎の元に集う郎党たちも、己の境遇を恨む者ばかり。やがて訪れた挙兵の時。獣すら降りられぬ鵯越の崖の上で、男たちの叛逆心が燃え上がる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ポチ
48
帯に惑わされてしまったかも…。目新しさもなく普通に感じた。2021/12/12
あここ
8
義経の流れがよう分かって面白かった。弁慶さん、強いし頭ええし冷静な判断力でめちゃめちゃ頼りになる。かっこええ。最期まで義経を守って戦うシーンに珍しく心揺さぶられてしもうた。郎党さんたちみんなええ人。義経恵まれてる。カリスマ性すごい。わらわら集まる。絆も強い。でも兄には嫌われる。そもそも目指すところが違ったんよな。分かり合おうとせん兄弟。我が道突進、協調性なし。とにかく平氏を殺したいだけみたいでぞわぞわした。勝手に死ぬな殺させろって怖い。兄と戦うって決めた時もぞわぞわ。怒りと恨みでしか生き甲斐を持てへんのか2022/02/23
あいあい
2
源義経戦の神・戦の鬼として描いた作品。付き従うのも正統な武士ではなく、元私度僧や蝦夷、猟師、下人など、周縁の者どもでそれも鬼。ということなのだが、義経の視点から描いた部分からも、郎等の視点から描いた部分からも、それほど戦神・戦鬼としての義経の凄みが感じられない。またしばしば義経が夢の中で義朝、為朝、頼光など源家の父祖を幻視するという描き方もいかがなものかと思う。2022/01/09
mitsuru1
2
源義経の話ですが。数少ない郎党達は何れも激しい怒りを内に秘めた勇者揃い頼朝の老獪さとの対比が面白くまさに人と鬼との戦いのようでありました。この作者さんのテーマですな。2022/01/05
ピロシキ(•ө•)♡ オノパパです
1
面白くなくはないが 義経が戦神とするのであれば正史など無視して とんでもない異形の精神と思考のバケモノとすれば良いのだ これではちょっと優秀なだけの不運な美形ヒーローでしかない2022/04/07