葛藤

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葛藤

  • ISBN:9784065262047

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内容説明

愛して、恨んで、それが人。

生まれたばかりの我が子を誘拐され、失意を拭えぬまま夫婦だけの生活を続けてきた三好紗英は、16年後ある女子高生と出会う。少女は誘拐された自分の娘なのではないか? しかし、たとえ我が子だったとしても、今さら名乗り出ては少女を混乱させ心に傷を負わせてしまうかもしれない。

少女の幸せと、喪失を抱え生きてきた自分の希望を天秤にかけ、紗英がとった行動は……。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さっこ

74
読友さんのレビューで手に取った一冊。生後一か月の乳児が誘拐され、事件は未解決のまま16年が過ぎ、ある日一人の女子高生が現れる。描写が時折冗長すぎるきらいはあるけれど、面白く一気に読んだ。これは復讐というよりただの嫌がらせでしかない。身勝手で引き起こした事件は、一つの家族を狂わせた。その罪は大きい。黒幕は想像通りではあるけれど、プロローグの赤ちゃん殺害の真相は意外だった。次は「依存」を読みたい。2022/05/03

ごみごみ

69
散歩中に出会った女子高生は、生後1か月で誘拐され、行方の分からないままのわが子ではないのか。偶然か、陰謀か、誰かの復讐なのか。妻と夫、少女、少女の両親、それぞれの疑念と葛藤がどんどん膨らんでいく。途中でオチと黒幕はなんとなく予想出来てしまったものの、ラストで明らかになる真相にゾッとした。それにしても男どもはクズだし女たちは強か。妻がこの夫とまだ一緒にいる意味が分からない!2022/05/04

よつば🍀

67
『依存』で第13回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞した文縞絵斗さんの受賞後第一作目の作品。乳児が殺められてしまうプロローグから衝撃的。物語はそこから一転。結婚8年目で授かった娘・芽依の生後一ヶ月の御宮参りの場面へ移行する。夫の両親を交え五人揃っての平和な場面に和んでいたのもつかの間、夫が目を離した隙に芽依は誘拐されてしまう。目まぐるしい展開に気持ちが揺さぶられまくり。誘拐事件の真相は大方予想通りだったが、冒頭の乳児殺しの犯人は想定外。洗練されているとは言い難い文章だがリーダビリティが高く一気読み。2022/01/15

ヒデミン@もも

42
文縞絵斗さん、初読みかと思っていたら2冊目だった。なるほど、前作『依存』と似てる展開。これは韓国ドラマのノリ。うーんと悩む。2022/05/03

rosetta

27
★★★☆☆まあ旦那が屑だわ。浮気はするは我が子から目を離して誘拐されるは。お宮参りに来た実家の善光寺で生後一ヶ月の娘を誘拐された夫婦が十六年後にこんな穏やかな関係でいられるものだろうか。夫三好丈治の勤める名門女子高生ヒカリと知り合った紗英はこの少女が誘拐された娘ではないかと疑う。話は整理してしまえば簡単なのだが夫に隠し子が居るかもしれないという疑惑から紗英が頭の中で勝手にややこしくしている。陰で全ての糸を引いていたのはあいつだったりして?と言う疑問は最初から持っていたのでこの結末にも意外性はなかった2022/03/06

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