内容説明
ようやく手にした記者の職を手放すと決めた井沢恵子。彼女の耳に飛び込んできたのは、美人作家ともてはやされた梶村久子の訃報だった。ところが、真相を確かめようとすると、次々と不審な点が浮かび上がる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Aya Murakami
61
アマゾン購入。 奥湯河原で死んだ(?)梶村の事件を嗅ぎまわることになった主人公恵子。あ…、実は梶村の死って実は…。まぁラストは結局死んじゃうんだけど…。それにしても金に性欲に男女共ども人間って汚いなぁな話でした。そして清張先生って出版に使いつぶされる作家の話を書くような…? 主人公恵子の方のラストは…、仕事を辞めて再婚するのはいいけどその男はやめておいた方がいいぞ。2024/12/23
yonemy
4
こちらは1962年の新聞小説で、60年前の日本社会。男も女も手段は択ばず実利主義で、さすが戦争を経験した世代なんだと感心。「卑怯な行いを隠蔽し、知られなければOKなんて、良心の呵責はないのか!」なんて思うあまちゃんな私には生き辛そうだ。人間の本質はそう変わっていないのだろうが、現代は少なくとも倫理やコンプライアンスで己の欲望をくるむ必要がある社会。それが体裁で終わらなければ、人にも自然にも地球にも優しいユートピアのような世界になるはず。できるだけ長生きして、さらなる変化を見届けたいな☆ 2023/02/22
13sakura
3
最後がなんとなく納得できない感じだ。あの男とまさか再婚するとは。複雑な心境にさせられた。まだ山根氏のほうが良かったのに。。。2022/01/28
るつ
2
これぞ昭和の小説といった内容。女性の自立がとても難しかった時代だとは思うけれど、それにしても出てくる男性がクズばかりで驚いた。ギラギラのセクハラ男か、覇気のない男のどちらかしか存在しないのだろうか。主人公にもあまり共感できなかったけど、サクッと読むにはまあ楽しめる作品だった。2023/08/07
ゆめの
1
昭和ですね。今はキャリアウーマンじゃなくても1人で生きてる女性はいる。変わらないのはマザコン息子かな。2025/07/02