双葉文庫<br> らんちう

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双葉文庫
らんちう

  • 著者名:赤松利市【著】
  • 価格 ¥759(本体¥690)
  • 双葉社(2021/11発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 180pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784575525120

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内容説明

犯人はここにいる全員です――リゾート旅館の支配人が惨殺され、従業員6人が自首したが、彼らには殺意も動機もなく、殺す理由がわからない。だが、取調室で見えてきたのは被疑者たちの置かれた異常な環境だった。違法な長時間労働、あやしい自己啓発セミナー、美人女将の秘められた過去……。次第に明かされる内情は複雑で、事件の真相は女将が魅了された奇形金魚「ランチュウ」へと帰結する。大藪春彦賞を受賞した奇才が放つ衝撃の犯罪小説!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

H!deking

97
待ちに待った文庫化!いやー文句無しに面白い!うちも建築系のお仕事させてもらっているので、底辺の感覚は痛いほどよくわかります。やっぱり利市先生凄いな〜2022/01/26

ゆいまある

92
面白かった。前半までは。旅館の醜悪な支配人が殺された。格差に蹂躙された従業員によって。ブルジョアジーを打倒するプロレタリアート。口語体の疾走感もあって小林多喜二蟹工船のような迫力。夢中で読んだ。これよ。これこれ。奇麗ごとじゃない人間の叫びよ。こういうのが読みたかったのよ。やがて信頼できない語り手達により、事件の意外な真相が明らかになる。ここまではいいよ。構成もいいよ。しかし意外な真相の説明が延々長い。糞長い。匂わせる、程度で終わっていたら大傑作になっていたかも。いずれにしても読んでいて気持ちよかった。2023/10/26

のり

83
リゾート旅館でのお家騒動。犯人は6名。被害者は総支配人。確かに行過ぎた独裁振りであったが、場の雰囲気で殺害に到ったのには違和感が漂う。流れで一線を越えるには、ある者の伏線に乗せられての事か…被害者の妻でもある若女将。清楚な仮面の下には…自己啓発セミナーの胡散臭さと「ランチュウ」に纏わる話。奇形の誉れに取り憑かれた結末である。人の心の動きが怖すぎる。2022/02/15

JKD

39
千葉の外れの浜通りにあるリゾート旅館「望海楼」で起こった総支配人の絞殺事件。その理由は暴虐な総支配人によるパワハラ、セクハラ、モラハラの横行。ただ容疑者たちに殺意らしきものはあるが決め手がない。逆に参考人の意見は容疑者のものと少し様子が変わっている。さて、これはどう言うことか。懲役すら前向きに捉えてしまう最恐のマインドコントロールですくすくと育てられた社畜たちの残酷な物語。会社組織のの根幹とも言える興味深いフレーズがたくさん散りばめられていて、とても面白かった。純子さんのひとり勝ち。恐るべし!2021/12/05

ピロ麻呂

31
美人で優しく、清楚な女将さんが、まさかの…綺麗な薔薇には棘がある📌ってやつやね😆2021/12/15

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